「第93回 国展」が国立新美術館にて開催中(〜5月13日まで) 本日最終日 14時まで!
毎年楽しみにしている国展。
このゴールデンウィークは東日本伝統工芸展や東京キモノショーもあり、それぞれに面白かったのですが、一番心魅かれたのは、じつは国展でした。そしてここ数年、国展の染織に勢いを感じています。
技に突出するというよりほとばしる作家の内面が打ちだされている感じというのでしょうか。もちろん、それを表現するには技は必須なわけで、その辺りも知るとさらに興味深い。
初日には講評会があると教えていただき、今年はしっかりと初日からいったにも関わらず、レポが最終日に。なぜなら…、SDカードに不具合があり、復旧できた写真がわずか、しかも画像も悪くなってしまったという…(T_T)
講評会で作品説明をされている下地康子さん。
下地康子 / 「夕潮騒」
沖縄の海を表現したという作品のうねりは、緯糸に木綿の単糸をつかいその戻ろうという力をつかってだしたものだそうです。
浅倉広美さんの振袖はお嬢さんのためにつくられたもの。
浅倉広美 / 「TERA 〜天国の道〜」
裾から肩へと絣の大きさが微妙に変化しているのが天に昇っていくかのよう。幸せになれますね。
会友賞を受賞された和宇慶むつみさん
和宇慶むつみ / 花織と絣着尺「竹の春」
先日、ヒナタノオトで開催された下地康子さんの展覧会でもお会いした岩本友子さん。
大胆で勢いのある筒書き。この日もご自身で染められた帯をお召しでいらっしゃいました。
こちらも、先日ヒナタノオトでお会いした石黒祐子さんの作品。
八重山上布の新垣幸子さんで修行されていたことがあるのだそう。
精巧な絣でこんな絵画表現もできるのかとしっかりチェックしていた作品でした。
そして、ずっと憧れていた染織家の方にもお会いできました♡
谷田部郁子さん。
お会いできたことが嬉しくて舞い上がってしまい、肝心なことをお聞きしないままにファンアピールばかりしてしまったという…^^;
こちらも、憧れの方。
国展レポで必ずご紹介していた、宮下紫乃さん。
宮下紫乃 / 「sukulaa ja karkkia」
フィンランド語でチョコレートとキャンディの意味なのだそう。
絵画のようにもみえる濃淡の絣が素敵すぎる♪
作家さんにはお会いできなかったけれど、気になったのは、この絞りのタペストリー。
平田仁美 / 「どこへいこうか」
このところ、絞りが気になるワタクシ。
これはどうやって絞りわけているのだろう…。
こちらも、前々から一方的に片思いしている作家さん。
竹田園子 / 「March」
砂糖菓子のように甘くとても繊細な印象の型絵染です。
ルバース•ミヤヒラ吟子の遺作も展示されています。
ルバース•ミヤヒラ吟子さんは素晴しい作品づくりに揺るぎない精神と弛まぬ探究心があった方。幻の布といわれた桐板(トンピャン)が中国製苧麻糸で織られたものであることを科学的に実証し8年の歳月をかけて復元されています。(今回の展示ではありません)
ルバース•ミヤヒラ吟子 / 首里花織衣裳「紫陽花」
国展の会場は天井高く広い空間なのですが、なぜか着物を展示するときに衣桁をつかって前と下前を開いてみせるということをしていません。これでは着姿としては後姿しかわからないことが、着物を着るものとしてずーっと気になっておりました。
今回、この作品は前柄と下前がわかるように展示され、その作品の完成度の高さがよりわかるようになっています。
着物は着るもの。
なので、ぜひ前と下前がわかるような展示をお願いします。
ご紹介したかった作品いっぱいなのですが、最終日は14時まで。
ぜひ。
想像はできるものの、前柄もみたいですよね。
古澤万千子「はる」
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