日参しているのは東京キモノショーだけではないのです^^;

こちらへも毎日立ち寄っています。

 

ガラスケース越しでなく、肉眼で、誰にも遠慮せずじっくり見ることができる幸せ♡

 

第59回 東日本伝統工芸展 が日本橋三越本館7階にて開催中(〜 5月6日まで。本日最終日) ※無料です

 

関東、甲信越、東北、北海道に在住の作家を対象に毎年開催されている公募展。7部門で厳しい鑑審査を経て選ばれた330点が一堂に展覧されています。

 

重要無形文化財保持者の佐々木苑子さん

紬織帯「星の宿り」

藍色地に絵絣。月、そして鳥、柔和な夜を思わせる作品。

絵絣のあたたかさは糸が織り成す絵画だからでしょうか。

昔も今もずっと絵絣に魅かれつづけています。

 

生駒暉夫さん

友禅訪問着「行く夏」

涼やかな風を葉の動きで表現。

空間の余白と白のつかい方が絶妙です。

 

稲木久さん

友禅訪問着「うねり」

分業制ではない作家性が強くでる東京友禅ならではの作品。

 

廣瀬雄一さん

江戸小紋着物「鮫に籠目」

鮫小紋と籠目の二枚の型紙をつかった江戸小紋。

 

黒田妙美さん

草木染紬織着物「杜の春」

とても優しい色合いに、可愛らしい絣。

それを熨斗目段が良い具合に格調高くしている。

 

大高美由紀さん

紬織絣着物「風沙ゆる」

躍動感ある絣。

経絣の白が美しい、そして十字のアクセントが効いている、遠目でも映える絣。

いつかこんなの着たい♡

 

近藤好江さん

経絣紬織着物「十六夜のころ」

経絣の空間がきれい。きっと頭の中はすごい設計図があるのだと思います。

 

楠光代さん

花織帯「ステンドグラス」

細かな花織を際立たせているのは絣。絣で浮き織を引き立たせている、素晴しい。

 

平山八重子さん

紬織帯「響」

音の強弱が見えたらこんな感じなのかもしれない、とあらためて思う。

そしてお太鼓にしたらもっと立体感が浮きでるはず。素敵〜♡

 

 

伝統工芸とはなんだろう…。
本来は「用の美」といわれる日用品としてつかえるものであることを前提とした道具としての美しさであり、着物や帯もあくまでも着るものであると思いますが、現代では着物を着ることが非日常であるがゆえに、機能性や着心地ではなく、伝統の技をつかいさらに進化させた鑑賞物に近いものになっているように感じます。
 
例えば、重要無形文化財も伝統的工芸品も、どちらが良いものであるとか貴重であるとかの問題ではなく、文化財保護法に基づいて指定されたもの、伝産法に基づいて指定されたものの違いです。その上でその条件を満たしているからの名称なのか、地域の特産名なのか、その辺りもわかりやすく文言の整理をしていかなければなりません。
 
それにしても、良いものをつくられる方は素敵な方ばかり♡
 
次は染織展、楽しみです!
 
※日本橋三越、日本工芸会より、作家の許可がわかるようにとの条件のもと、特別に撮影及びきものカンタービレ♪への掲載の許可をいただいております。
 
作家の先生方、撮影にご協力をありがとうございました♡