喪服についてだけでなく、喪中についても調べてみました。

 

服喪期間(忌中と喪中)について公的なものは、701年(大宝1年)に制定された大宝律令の「喪葬令」からとされています。

 

近代に入ってからは、1874年(明治7年)に出された太政官布告「忌服令」しかなく、これが今でも忌中と喪中の目安とされています。この法令は1947年(昭和22年)に撤廃されていますが、父母の死去には四十九日までが忌中、一周忌までを喪中とすることが一般的なのは、仏事の慣例と、他に公的に明言されているものがないからかもしれません。

 

忌中と喪中の概念がない宗教や宗派もあります。

仏教でも浄土真宗にはありません。

 

現在、東京都の職員の服務規程による忌引きの期間は、配偶者10日、父母7日、祖父母3日、兄弟姉妹3日、となっておりますので、実生活においてはこれが指針となるでしょうか。

 

遺族が服喪期間には喪服を着て過ごした忌服令の時代は「門戸を閉じ、酒肉を断ち、弔せず、賀せず、音曲をなさず、嫁取りをせず、財を分かたず、出仕を控え、殺生をせず、髪、髭を剃らず…」と、細かなしきたりがありました。

 

しかし、葬儀の後はすぐに平服に着替えるという当世では、服喪期間の慣習は部分的に残っているものの、時間に追われる現代人の生活にはそぐわないものだと思います。

 

そもそも、着物生活そのものが、今の生活様式に合わないといわれてしまえば、それまでなのですが。。。

 

情報化社会と、それによってもたらされた社会と価値観の多様化。

 

洋服であっても、着物であっても、装いは、形式に縛られるのではなく、相手を敬う気持ちを表すものであってほしい。

 

正喪服、略喪服、喪を意識した装い、と少しずつ装いを平常へと戻すことで、故人への自分の気持ちを整えることができます。父を失った以上の喪失感はこの先ないような気がしますが、父を見送るにあたって、私は着物生活をしていて良かったと思っています。

 

 

 

 

 

 

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