お盆に帰ってきた死者の魂を現世からあの世に送り出す「送り火」

 

諏訪湖では送り火である灯籠流しが行なわれます。

 

日本古来の祖霊信仰と仏教が融合した「盂蘭盆会(うらぼんえ)」は日本人にとって習慣化した宗教行事。盂蘭盆会に欠かせないのが、大麻草の茎を乾燥させた苧殻(おがら)です。大麻というとギョッとされてしまう昨今ですが、大麻は日本人にとってお米と同様に身近であった農作物なのです。

 

大麻は着火がよく最高級の花火の麻炭としてつかわれます。

 

苧殻は、ご先祖さまがあの世とこの世を行き来するための乗り物である精霊馬(しょうりゅううま)の足にもつかわれます。胡瓜は馬のようにあの世から早くいらっしゃるように、茄子は牛歩の歩みのようにあの世へ帰るのが少しでも遅くなるように、また供物を牛に乗せてあの世へ持ち帰ってもらうという意味が込められています。

※↑写真はsilklab88のインスタのストーリより

 

ちなみに諏訪地方では送り火に白樺がつかわれます。側溝で行なうので情緒がない^^;

日本人にとって身近な行事ゆえに身近にあるものがつかわれる恒例の表れですね。

 

大麻にスピリチュアル的なものがあるとは考えておりませんが、神へ奉納するためにつくられるものは、美しいのです。

大麻草の繊維をレッティングして取り出される精麻。

 

大麻博物館監修のもと、国産大麻のトチギシロから繊維を取り出して手績みでつくった糸をつかった家紋刺繍。

同じく121人の手によって績まれたその糸で織られた大麻布の帯。

 

本当の染織レッドリスト / 日本人と大麻

 

日本人にとって身近なものでも、残っていくもの、消えてしまうものがありますが、その営みにあるものは伝えていきたいと思う今日この頃。

 

お盆はメンドクサイ…@@;;と思っていたのに、ワタクシも年を経たということでしょうか。

 

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