日常から着物を着て楽しむ人、ここ数年で格段にふえました。
そして今年の4月は初夏のような気温がつづいたこともあり、5月に単衣が自然と浸透しそうです。
着物は着るものですので、洋服と同じく、その日の気温や天候、陽射しにあわせて臨機応変に選ぶことが望ましいと考えています。式典やお茶会など、室礼を含めて周りとの調和を考える時には着用ルールが目安となりますが、それ以外は自由かと。
シーンによってドレスコードがあるのは洋装も同じ。というよりも洋装には昼夜のドレスコードがありますので、本来は洋装のほうが厳しいのです。
服装はその人の「人と也」を如実に表すもの。
それに対してどう印象をもつかは自由です。
その感想も自由ですが、それこそ、その人の教養と人間性がよくわかります。
着用ルールに縛られていたら、暑くて着物を着ることができない…。
当たり前のことなのに、それを頑なにつづけていたのは、「衣更え云々」以前に、着物を着ることがお稽古事になってしまったから。着付教室の台頭によるマニュアル至上主義の招いた結果だと推測しています。
インターネットの普及による社会の変化。
人にとっての衣類、ファッションも変革しつつあります。
その中で、自分はどう楽しむか、そのためにはどうしたらいいのか。
すべての行動はそこにあります。
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【5月11日の装い】東京◇晴れ(湿度54%) / 最低気温9℃ 最高気温22℃
増井一平「雨音」の江戸小紋。型紙は増井一平、染めは小林義一。
ショパンのソナタの楽譜と雨の線が意匠化された型紙の江戸小紋です。
帯あげはやはり雨っぽいもの、帯〆は若草色を
紫紘の樹々に青い鳥の織なごや帯をコーディネート。
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