着物生活に欠かせないもの、それは和裁士さんとのお付き合いです。

上野にある、お仕立て処うえのへ♪
 

上野にあるのですが、上野は和裁士の先生の家の苗字。創業100年以上の歴史をもつ家族中和裁士のご一家です。店鋪型のお仕立て屋さんというのは珍しいですが、おかげで直接ご相談ができるのでありがたい♡

 

今回持ちこんだのは、紋付含めて数反。とくに直接ご相談したかったのは、大柄の反物の裁ち合わせです。

 

着物は1反の反物を8分割直線裁ちして仕立てるものですが、どの位置にどの部分をだすかで印象が全く違ってきます。とくに大柄のものは文様が隠れてしまう部分もでてくるので、反物でみて想像していたものとお仕立て上がりの印象が変わってしまうことが間間あります。なので、掛け衿にもってくるところ、左肩付近、上前、そして後。どこにどの部分をもってくるか、上前にあわせて衽にこの部分をもってきたら肩の辺りにはどの部分がでるのか、逆にこうしたらこうなるとか、教えていただきながら考えて調整します。

「あらしの夜に」のカブとメイの大柄の浴衣。これは難しい…。


小千谷縮作家の樋口隆司の大柄の格子の絹縮。織り上がりホヤホヤ。

 

絵羽もの(礼装や準礼装)でないもの、とくに大柄の意匠のものは、あえてバランス良くずらして着物にする、というのが好みです。でもこれが一番難しい。もちろん人それぞれの好みの問題ではありますが、センスと経験がものをいうのです。

 

ちなみに、京都の老舗呉服屋さんには、裁ち専門の方がいらっしゃっいます。京小紋は裁ちが命。

 

私はお仕立ては、呉服屋さんや百貨店を通してのことが多いです。それはプロとして染織の知識があるのは当然として、行き届いた気配りがある、メンテナンスやアフターケアーをしっかりしてくださるから。ですが、それがなくなったら、そのお付き合いも終わると思います。(料亭での展示会や接待は望んでおりません)

 

それ以外に、お誂えや解き洗い張り仕立て替えも多いので、直接、和裁師さんにお願いするものが月に数反コンスタントにあります。現在、個人的にお願いしているのは、東京、京都、金沢、新潟在住の国家検定一級和裁技能士の方々です。

 

上野先生との出会いは、自分が立ち上げに関わった染織文化講座から(そのときの講師の先生でいらした)。じつは他の和裁士の方も古くからお付き合いがある、きもの学の先輩であったり、きもの文化検定1級保持者という、勉強家であり経験と知識が豊富な方です。

 

お仕立てに関して教えていただきたいことやご相談にのっていただきたいことが多々あります。ですが自分がわからないことすらわからない場合もあり、アレコレご相談してから理解できたことがいっぱい。お仕立ての技術はもちろんですが、それだけでなく、色んな面で信頼できる和裁士の方がいないと着物生活は成立たないのです^^;

 

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皆さまの寛容さと染織に対する好奇心が私の原動力です♡

 

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