そごう美術館にて開催中の「今右衛門の色鍋島」展へ (〜2月18日まで)
「佐賀には何も無い…」と芸人さんのネタにあるというけれど…、鍋島藩が治めた佐賀は工芸好きには魅力たっぷりの地。
鍋島更紗、佐賀錦、有田焼、古伊万里、そして、鍋島焼。
秀吉の朝鮮出兵後、朝鮮から多くの陶工がやってきて、この地で日本での磁器製造がはじまったといわれています。有田地区のものを有田焼、伊万里地区のものを伊万里焼、伊万里焼でも江戸時代につくられたものを古伊万里といいます。そして鍋島藩の直営の窯で製造されたものが鍋島焼です。将軍家や公家、諸大名への献上品として、各分野のスペシャリストによる徹底した分業体制でつくられました。
廃藩置県後に一旦途絶えてしまったこの技を復興し継承してきたのが、鍋島藩の御用赤絵師であった今泉今右衛門家です。現在は重要無形文化財「色鍋島」の保持団体として色鍋島今右衛門技術保存会に受け継がれ、革新しつつさらなる芸術性を高めています。
この展示会は、最新作から江戸時代の鍋島藩窯の作品まで180点が出展されています。IMAEMONの文字が色鍋島でできている♪
現当主の十四代今右衛門の「墨はじき」の技法をつかった色鍋島。
工程の映像をみると染織の技法でいったら臈纈染に近いように思いました。
#現代のテーブルコーディネートのスペースは撮影OKとなっていました。
で、私は、時代なのか、それとも時を経たもののもつ褪せた味に魅かれてしまうのか、十一代の今右衛門までが好み。さらにさらにいえば、鍋島様式といわれる江戸時代のものに強く強く魅きつけられてしまいます。
こんな意匠の型染め、ありそうじゃないですか…?
#下記の2点の写真はwikipediaより
「色絵三瓢文皿」シカゴ美術館蔵
「染付壺文皿」ロサンジェルス・カウンティ美術館
ミュージアムショップでは、色鍋島の絵葉書を購入♪
大川内山の鍋島藩窯橋です。#この写真もwikipediaより
1675年(延宝3年)に有田から大川内山に鍋島藩窯は移されました。その後、鍋島藩による徹底した管理のもと1871年(明治3年)の廃藩置県までこの地で色鍋島が作られました。
昨年の夏、伝統工芸展の〆切前で訪れることができなかった、鈴田滋人先生の工房見学と色鍋島…。来年の博多求評会と、九州場所と。うん、宜しくお願いします。
その前に…、博多の旅レポがまだだった…(・_・;)!!!
色鍋島にちなんで、絵皿模様の羽織の装いだったのでした。
美術鑑賞は羽織派です。
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