11月10日は日展の日♪
レポは文化の日に開催された日展の開会式から。
改組 第四回 日展(日本美術展覧会)の開会式に国立新美術館へ
日本美術最大の公募展である日展。その歴史は古く1907年(明治40年)に官制の美術審査委員会が制定され、これに基づいて開催された日本画、西洋画、彫刻の三部門による文部省美術展覧会(文展)が礎となっています。その後、美術工芸、書と部門が広がり、帝展、新文展、日展と名称を変えつつ現在に至ったのが、現在の改組 新日展です。(この名称にはどうにも違和感がありますが…^^;)
開会式からプレスとしてご招待いただきました♪
(左から)文化庁長官の宮田亮平さん、日展の理事長である奥田小由女さん、そして国立新美術館館長の青木保さんによるテープカット。
日本は常にどこかの美術館で有名絵画の美術展が開催されていて名画が鑑賞しやすい恵まれ過ぎた環境にあるからか、美術を買わない国民だといわれています。美術鑑賞が気分転換やイベント的な要素が強く、生活と共存していないといいますか…。
日展は公募展だからでしょうか、作家の意志が強く反映されていてその時代の空気を感じることができる。
普段あまり見ることがない彫刻
ご近所の方も入選されていた書
日本での「美術」という用語は、1873年(明治6年)ウィーン万国博覧会へ出品するにあたってつくられました。染織に関しては、そこから新たな美術染織の鑑賞物としての価値観が生まれたとされています。
それゆえか、日本では美術と工芸の区別が曖昧です。生活に根ざした優れた工芸品が量産化された工業製品の波に呑まれ、「美」という概念が薄れてしまったともいえます。
鑑賞するものである工芸美術の染織は、卓越した技で表現することにかわりはありませんが、作家の精神性がどこまで表現されているかになるように感じます。
まさに芸術といったものでしょうか。
こぎん刺しや臈纈染などどう体現しているかをみるのは後回しになりますが、そこを探っていくのがまた面白い。
日展はとにかく作品展数が多いので、テーマや作家の出身(師弟関係)などで手繰るのもみやすく楽しいかもしれません。
光の描写が気になるからか、洋画部門に魅かれる作品が多かった。
※会場内での撮影及び掲載を主催者よりいただいております
美術という概念が生まれる前は工芸が美の源泉。鑑賞用の美術と利便性を必要とする実用品の工芸。その違いを知り賞翫することがこの先の生活の豊かさに繫がることになると、あらためて思った文化の日であり、それを改めて書き留めた本日は日展の日でありました。
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