今年の夏、ある衣料品チェーンストアが「洗濯機で浴衣を洗う」をCMでアピールしたことが話題になりました。
「洗濯機で洗えるなら着たいです〜♡」という若い女性はとっても多かったようで「自分では普通のことと思っていることでも、知らない人のためにわかりやすく伝えるって大事だわ〜」と思った出来事でした。
さて、「きものカンタービレ♪」では何度も書いておりますが「アイロンがけいらずになる、浴衣の洗濯の方法」です。
私は裁縫は苦手ですが、アイロンがけはそれほど苦痛ではありません。それでも毎日のこととなればやはり面倒なものです。浴衣は数枚をまとめて洗濯機で洗っています。畳んでから再び乾かす。糊づけやアイロンがけはしておりません。
まずは、広げて汚れをチェック。泥汚れ、お抹茶のシミなどは乾燥させてから歯ブラシで軽くこすって落とします。ファンデーションや油汚れは部分洗いの洗剤を直接つけます。この順番が大事です。
浴衣を洗うときには、蛍光剤、着色料が入っていない中性洗剤をつかいます。蛍光剤が入っているものは地色が色あせてしまいますので要注意。
洗濯ネットは、パンツ洗い用の洗濯ネットがおススメ。型くずれがしにくいです。汚れが気になるときには、ネットに入れた状態で水に浸してから洗濯機へ投入します。
部分汚れがあるときには、ネットに余裕を持たせるためにワイシャツ洗い用の紐付の洗濯ネットを使用しています。
洗濯機によって違うと思いますが、ドライクリーニングや手洗いモードなどの洗濯槽の動きを抑えて水流の力で振り洗いしてくれるコースで洗います。
軽く干してから生乾きの状態でアルミシートの上できちんと手でシワを伸ばしながら本畳します。これがポイント
アルミシートは100円ショップで売っています。
そして上からもアルミシートをかぶせて
重しをのせてしばらくおいておきます。状況にもよりますが1時間ぐらいのことが多いです。
その後再び陰干ししています。シワの具合によって再び圧しをすることもあります。
昔はパシッと糊づけされた浴衣が好みだったのですが、今は自然にピシッとした浴衣が心地よく感じます。
浴衣だけでなく、麻(ラミー)、木綿(紡績糸)、ウールなどいわゆる太物の着物は、反物の状態で水通しをしっかりして伸縮を最大限にしてから仕立ててもらっています。それによって自宅で洗濯機で洗ってもさほど問題はありません。ただし、縮むことのほうが多いので、自宅で洗濯機で洗うのは単衣のみです。
絹の着物を洗濯機で洗うときには、染めや織りによって洗剤を変えています。紬は中性洗剤か弱酸性洗剤、長襦袢はシャンプーで洗うこともあります。
着物生活は経験値を得ることで慣れますし臨機応変に対処できるようになります。ヒントは着付教室や情報で得たとしても、それを生かさなければ…。着物生活が自然と身につくかどうかは面倒さも含めてやはり自ら経験してこそのもの。経験することで手抜きしてよい匙加減もわかるのです。
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