お待たせいたしました。小林染工房と栗山工房の技を生かしたコラボレーションの帯の工程レポのスタートです♪

 

音楽祭シーズンである夏に楽しめるように夏大島生地に染めていただきました。なので絹の絽の小紋にも生紬や麻などの先染めの織りの着物にもあいます。

 

地染めとグランドピアノの天板の暈しは丹後ブルーをつかった引き染めの技、鍵盤は型紙で糊置きし手挿しで彩色という京紅型の技。

 

一口に「後染め(糸を白生地に織ってから染料で染める)」といっても、様々な技法があり、それぞれに職人がいます。そして、各々にやり方が違います。2つの工房でのコラボは相互理解しあうまで大変だったようです。
 

今回、コラボレーションをお願いしたのは、引き染め職人の小林知久佐さん

 

栗山工房三代目であり京紅型職人の西田裕子さん

 

丹後ブルーの暈し染の美しさに「丹後ブルーで帯をつくって欲しい〜、で、栗山工房につくってもらったオリジナルエンブレムを入れて欲しいなあ…」と呟いたのがきっかけ。小林さんと西田さんの間では「コラボした作品つくりたいね〜」と前々よりお話されていたのだそう。そして、私もピアノの鍵盤文様の帯のお誂えを栗山工房の西田さんとご相談していたので、そこに丹後ブルーを生かすという方向になりました。
 
丹後ブルーのコートにしても素敵だなあ…と思ったのですが、帯にしてみました♪
 
①図案作成
今年の2月に栗山工房で西田さんによる、丹後ブルーの暈し染めを生かした図案をみせていただく。
西田さんがつくってくださった3パターン。
どれもグランドピアノの天板に丹後ブルーを生かすというデザインになっていました!
鍵盤をカラフルにしてピアノを湾曲させたものも
色はシンブルにブルー系で統一して斜めに鍵盤をもってきたものに決定♪

 

夏大島の生地は西田さんが探してきてくださったものから選びました♪

 

4月末に西田さんが上京されたときに、原寸大の図案下絵を背中にあててみて文様の大きさを決める。少し小さくしていただくことに。

 

その後、メッセンジャーでのやりとりで、さらに詰めてバランスのご相談。

二台のピアノがアンサンブルしているようにみえます。ピンクの印がお太鼓中心。

お太鼓にするとこんな感じになります。

着用したところを考えて、1台のピアノの天板はみえなくなってしまうけれど、ピアノの天板を中心に近づけてみえるようにずらすことに。

 

着つけでお太鼓をつくるときには、おろしたてのときはかなり上のほうに帯枕をいれてお太鼓をつくります。なぜなら夏は汗で帯枕の下がシミになる事もあるので、つかいはじめでシミになるのは残念すぎるからです。なので年を重ねる度に帯枕の位置を下げています。

 

これらを踏まえて、徐々に向かい合わせで二台のピアノでアンサンブルしているようにみえるというパターンに♪

 

前柄は着用すると二台のピアノの天板がみえるようにずらしていただきました。

そしてこんな感じになりました♪

 

②型彫り

二代目栗山吉三郎さんによる型彫りです。

 

6月上旬までに小林染工房で引き染めができるように、ファッションカンタータ前のお忙しい中で急ピッチで進めていただきました。

 

そして、暈し染めの工程があるがために、栗山工房では普段はやらない工程の手間をかけることに…^^;

 

この暈し染めを生かしたデザインをつくってくださった西田さんには最大級の感謝♡

 

つづきます!

 

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