暑い夏にはカレーを食べたくなりませんか…?

暑い夏こそ暑い国を体感…といっても、現地にいくのではなく、そして現地でもみることができないものが、今、上野に来ています。

 

日タイ修好130周年記念特別展「タイ 〜仏の国の輝き〜」 が東京国立博物館平成館にて開催中(〜8月27日まで)

 

開会式が行なわれた日の内覧会のレポです。


会場に入っていくとまず出会うのがこちら。

「ナーガ上の仏陀坐像」シュリーヴィジャヤ様式 13世紀

七つの頭をもつ蛇が仏陀を守るように背後に。ナーガはインド神話に起源をもつ蛇神。仏陀が悟りを開くときに風雨から守ったとされています。古代日本には八岐大蛇の伝説がありますがつながっているのかもしれませんね。

台座は蛇の本体のようになっています。おそらく現地でもこのように後ろをじっくりと鑑賞することはできないのではないでしょうか。

 

初期の仏教美術では仏像はまだなく、仏陀の教えを車輪にたとえた法輪や仏足跡が信仰の対象とされていました。

こちらは7世紀の法輪。

15世紀スコータイ時代の仏足跡

ワット・ソラサック碑文もよくみると蛇の鱗がついています。

 

タイは国民の90%以上が仏教徒であり信仰に篤く敬虔であり生活と共にあります。仏教美術としてだけでなくその背景になる知識の解説パネルも充実。美術的なことからそうした側面を知ることもできるようになっています。

 

江戸時代はシャムの国といわれています。シャムの日本人街で活躍した山田長政や家康が許可した朱印船貿易についても。

タイでつくられる日本刀。現在でもタイの儀式でつかわれる刀は日本式刀剣。

 

染織品は少ないのですが、木版更紗の木綿、金更紗の腰巻、茜染の手描き更紗がありました。

三点とも、インドのコロマンデルコースト産。17世紀〜18世紀にかけて南インドでは手描きや木版捺染の更紗が輸出用に生産されていました。

手描きと木版更紗が併用されているので、よくみると表情も違う…。

 

そして、象。タイでは幸福の象徴でもあるのだそう。

15世紀のアユタヤー時代の金象の像。

 

この展覧会でも、一般の方のための撮影スポットがつくられていました。

ラーマ2世王作の大扉です。高さ5.6メートルを超える大きな扉の中には、さまざまな動物の彫刻物が所狭しと納められています。

5.6mのこの大きな扉は、1807年創建のワット・スタットという第一級王室寺院の正面を飾っていたもの。1959年に火災で焼損したものを2013年から日本とタイで協力し保存修繕がされたのだそうです。

 

タイ本国でもこれだけ身近に肉眼でみることはおそらく叶わないかと。「ナーガ上の仏陀坐像」だけでもみることをおススメしたいです。

 

※会場内でも撮影及び掲載の許可を東京国立博物館及び主催よりいただいております。

 

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