今年の年末年始の諏訪湖は暖かでした。

しかし、諏訪はとても寒くこんなに大きな湖が凍るのです…。

この写真は御神渡りがあった2013年の2月に撮影。

諏訪湖の湖面が全面凍結した後に、氷が日中と夜の寒暖差によって膨張と収縮を繰り返して隆起する自然現象を「御神渡り」といいます。

御神渡りは湖の南岸から北岸にかけてできることから、諏訪大社上社の建御名方神(たけみなかたのかみ)が、諏訪大社下社の八坂刀売神(やさかとめのかみ)のもとへ通った跡といわれます。

 

御神渡りの神事を司るのは、諏訪大社ではなく八剱神社です。

一月の寒の入りから八剱神社の宮司と氏子が湖を温度を測定し見回ります。そして御神渡りが観測されると総代会が開かれ拝観式の日取りが決められ、宮司や総代氏子は自宅に注連縄を張り巡らせ潔斎に入ります。拝観式は社殿で修祓を行って諏訪湖へ向かい、一之御渡・二之御渡・佐久之御渡を拝観して下座と上座の湖岸地点の亀裂の入り方などを検分します。

社殿へかえり御渡の状況を祭神へ報告する「奉告祭」が行なわれます。その後、年占がされ御神渡りと年占は注進状にしたためられ諏訪大社の神前に捧げられる「御神渡注進式」が行なわれ、宮内庁と気象庁に報告されることになります。

 

御神渡りを取り仕切る八剱神社

昔は高島の里にありましたが、秀吉の高島城築城の際にこの地に遷座します。江戸時代は高島藩諏訪家が居城鎮護の神として崇敬し、現在は地元の産土神として信仰を集めています。

神楽殿には「本朝二十四孝」の八重垣姫

 

八坂刀売神が祀られている諏訪大社下社秋宮

image

建御名方神の妃である八坂刀売神は、古事記にも日本書紀にも登場しない女神なのです。

二重楼門造りの拝殿と左片拝殿及び右片拝殿が横に並んでいます。

昨年が御柱祭でしたので、初詣では初の御柱となります。

image

諏訪大社のおみくじには養蚕の項目があります。

 

御神渡りがなくても、御神渡注進式は行なわれます。

御神渡りがなかった諏訪湖を「明けの海」というのだそうです。

 

明けの海…、とっても素敵な呼び方ですが、八坂刀売神のために御神渡りはあってほしいですね♡

でもある年は寒いのですよね…( ̄_ ̄ i)

 

「きものカンタービレ♪」のFacebookページ矢印