高麗川の蛇行によってつくられた形が巾着袋のようなことから巾着田と呼ばれるようになったという、曼珠沙華の群生地。500万本の曼珠沙華が今年も見頃を迎えています。


この巾着田で今年からこのような規制がかけられました。

ーコスプレの撮影についてー
曼珠沙華群生地内でのコスプレ撮影について、個人的で営利を目的としない撮影は原則自由ですが、他のお客様の迷惑となる行為は禁止といたします。苦情が入り次第中止とさせていただきます。


問題視されているのは、禁止されている三脚をつかった撮影やレフ板の持ち込み、自撮り棒による撮影ですが、「コスプレの撮影について」と表記されたということは、コスプレイヤーによる撮影で目に余るような迷惑行為が多くみられるということなのでしょう。何よりコスプレは目立ちますので…。

そもそも、「コスプレ」とはなんなのでしょう?
コスプレはコスチュームプレイを語源とした和製英語で、元々はアニメや漫画の登場人物に仮装することのこと。近年では制服(キャビンアテンダントやメイドなど職業がわかりやすい制服など)を着用し、なりきることもコスプレといわれます。そして、きものを着ることもコスプレとみなされる場合があるようです。

日本人がきものを着ることがコスプレ…(+_+)?

きもの生活をしている私にとっては、きものは生活の一部であり、きものを着ていることが日常です。今となっては、自分が洋装することが新鮮であり心情的にはコスプレしているような感覚になります。

ということは、同じ日本人であっても洋装で生活している方からしてみたら(圧倒的大多数ですが)、きものを着ることは非日常であり、それは自分とは別次元に身をおいているコスプレとなるのかもしれません…。

日本人がチャイナドレスやサリーを纏っていたら、コスプレかもしれませんが、日本人が日本の民俗衣裳であるきものを着ているだけで、コスプレと思われるというのは、何とも残念なことです。

日常的にきものを着る立場で思うことは、きものを着ていることでコスプレになるとしたら、それはシチュエーション(立場や格、状況)にあっていない装いの場合です。
例えば、紋付のきものをフォーマルでないシーンで着るとか、どこにいくのも訪問着とか…。オシャレの一環といえばそれまでですし、もちろん個人の自由ではありますが、紋付は礼装ですし、訪問着は洋装でいったらドレスのようなものなのです。ドレスで買い物をするという行為を想像すれば、日常に訪問着を着るということはやはり不自然に思えます。ちなみに小紋はワンピース、紬や太物(木綿、麻)はジーンズといったところでしょうか。

日本人がきものを着ることがコスプレにみえるのは、きものには格にあった装いというものがあるということを知らない、浴衣も訪問着もみな同じにみえてしまう…、という、日本人がきもの離れしてしまった状況からきているような気がするのです。


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