梅雨寒の日がつづいています。本日は七夕の節句ですが今夜も雨になりそうです。
七夕は、古代中国の星伝説と乞巧奠の風習に日本の棚機女が結びついたもの。

星伝説とは、いわゆる織姫と彦星のお話のことです。
娘である機織上手な織女(琴座のベガ)と働き者の牛追い牽牛(鷲座のアルタイル)
が結婚したことによって働かなくなってしまったことに怒った天帝が、天の川で二人の中を隔てて
引き離してしまいます。ですが年に1度の7月7日だけ会うことを許し、この日は鵲が天の川に橋を架け、
二人は会うことができるようになります。雨が降ると天の川の水かさが増し橋を渡ることができず、
二人は会うことができないというお話。星の逢引であることから星合ともいわれます。

乞巧奠は、女性が針仕事が上手くなるように織女に供え物をする宮中行事のこと。
現在の宮中では行なわれていないようですが、京都の冷泉家では乞巧奠が行われています。
梶の葉をに和歌を書き、五色の布に吊るします。星の座といわれるお供えをし、角盥に水を張り
梶の葉を浮かべて星を映す用意をし、琴と琵琶もお手向けしているそうです。


短冊に願い事を書くのは乞巧奠の風習から、短冊や笹を川に流すのは禊からきたもの。
棚機女(たなばたつめ)とは、豊作をもたらす神の神衣を織る乙女のことで、この棚機女と織女が
奈良時代に結びつき七夕(たなばた)の名前の由来になったといわれています。


新暦の七夕は梅雨の季節。天の川の水かさが増してしまい、織姫と彦星は会うことが叶いません。
旧暦7月7日は2015年8月20日となりますので、旧暦に出会って欲しいものです。

茶屋辻文様の絽の小紋に川島織物の朝顔文様の織なごや帯をコーディネート

笹に雀の古布デコパージュの籠バッグ。


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