ちちぶ銘仙館 (織り、糸繰室、今とこれからの銘仙) / 染織文化講座 秩父産地研修 その3 のつづき

埼玉県では県内の伝統的手工芸品を製造している産地14ヶ所のうち、26の工場を
「埼玉県伝統工芸モデル工場」に指定し、工芸品製造の見学や体験ができるようになっています。

そのうちのひとつである、秩父銘仙の寺内織物へサーチ


寺内織物は1914年(大正3年)の創業。ご当代は伝統工芸士の寺内秀夫さん。
当時は秩父銘仙の最盛期で500もの工場があったのだそう。

こちらも銘仙の機屋の特徴である自然光の明かりを取り込むためのノコギリ屋根です。


こちらは1周5mになるという巨大な整経機

ちちぶ銘仙館にあったものよりも大型~(ノ゚ο゚)ノ


たくさんの織機は今まで見たことがないタイプのものも多く興味津々(-_☆)
現在も稼動するものは8台、動かない(つかっていない)ものあるとのこと。


1936年(昭和11年)製の大型の鉄製の力織機
戦時中は軍需物資(パラシュート?)などを織るためにつかわれたのだそう。
今は座布団地やショールなどが主力製品として織られています。

鉄枠の重厚感が蒸気機関車のようだわ~。時代を感じます。

ぎゃー(x_x;)、何だか動きが気持ち悪い…←失礼あせる
経糸切断検出感知器だそうです。経糸が切れると自動的に止まる仕組みだとか。

緯糸のシャトルが鉄製の枠にガチャンガチャンと当たる音が大きくて吃驚(=◇=;)
かつて秩父銘仙の最盛期だったころは、この音が子守唄のようなものでしごく普通だったそう。

ジャガード機などでみられるパンチカードやフロッピーのかわりがコレ。


1964年(昭和39年)製の自動織機

織機といえば、豊田か津田駒…。こちらは津田駒製です。


こちらは寺内織物で織られた、袋織生地に天蚕糸が入っているショール


寺内織物さんは以前は40人ぐらいの方が働いていらしたそうですが、今はご家族でやって
いらっしゃるそうです。100年前に建てられたという建物は大所帯だったころの名残がありました。


秩父地場産センターにてお昼ごはん割り箸
せいろ蒸しご飯と地元秩父産のお蕎麦に秩父の地野菜~。


食後は寒い~と凍えながらイチゴソフトクリームをいただきました♪
雪が積もる武甲山。日本武尊が兜をこの山の岩室に奉納したと伝わっています。

セメントの材料としての石炭が産出されることから山が縞縞になっています。
三橋先生はこの山の姿が変わっていくのを見るのがしのびないと憂いていらっしゃいました。


つづきます(^-^)/

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