2015年初場所中日は天覧相撲でした。


角界の一連の不祥事事件のこともあり、2011年から天覧相撲はありませんでした。
でも、もしかしたら今場所はあるかも…という予感はありました。

それは、昨年の九州場所優勝インタビューでの白鵬のスピーチが心に響いていたから。
「ーこの国の魂と、相撲の神様が認めてくれたからこの結果があると思います。
そして明治初期に断髪事件が起きた時、大久保利通という武士が当時の明治天皇と
長く続いたこの伝統文化を守ってくれたそうです。
そのことについて、天皇陛下に感謝したいと思います。」

日本人である私たちが白鵬に教えられた。天覧相撲が復活して欲しい!
という話が、さまざまなところでされていたのです。
すると「朝香さん、今場所中日の天覧が決定したようですよ!」と連絡が!
中日に誘っていただいたのは偶然だったのでした。(天覧は中日がほとんど。稀に初日)
この記念すべき日に観戦できたことを感謝いたします。ありがとうございましたm(_ _ )m

観戦はロイヤルボックスがよく見える東側の席でしたヽ(゚◇゚ )ノ

この日は手荷物検査があり、会場にはたくさんの警察官とSP。
再入場する方はボディチェックもありました。

正面エントランスにはレッドカーペットをおおうシート。

2階のロイヤルボックス脇にあるエレベーター前。

貴賓席にはいつもとは違う特別な椅子が用意されています。


国技館の配置である、正、向、東、西。
正面から入って左が東、右が西となっているのですが、これに違和感がある方も多いと思います。
これは古来より天皇からみた視点によって決められているものです。
「天子は南面す」といわれるように、天皇は紫宸殿で南に向かってお座りになられます。
天皇からみた左が東、右が西となるのです。京都の地名の左京区が右、右京区が左になるのも、
雛飾りで、左近の桜が右、右近の橘が左に飾られるのと同じ理屈となります。


天覧相撲は通常の丸く並ぶ土俵入りではなく、「御前掛(ごぜんがかり)」といわれる
天皇に背を向けない本式の土俵入りなのですが、天皇皇后陛下がご臨席されたのは、
中入り後後半でしたので、土俵入りは通常通りでした。
これは残念でしたが…、両陛下のスケジュールのお忙しさから考えたらしかたがない。


幕内の取組がはじまるとレッドカーペットが現れました。
滅多にないことなので、天皇皇后両陛下をお出迎えしたかったのですが、警備上
2階席には戻れなくなってしまうかも…ということで、断念。

この時間は既に館内の2階へあがるエスカレーターと階段がつかえず、外階段を
つかってくださいと案内されました。物々しいという言葉が相応しい警備です。


正面エントランスにお入りになられた両陛下。
※お写真下さった方、ありがとうございましたm(_ _ )m


両陛下をお迎えする館内の様子です。


両陛下をお迎えできた喜び、国技館内は暖かい空気に包まれました。

中入り後の後半からの取組を真剣にご覧になられる両陛下。

白鵬は天覧相撲で600勝を達成しました。途中ヒヤリとしましたが…。

とても真剣に見ていらっしゃったのが印象的。弓取り式までご観戦になられました。

観客に何度もお手を振られ、惜しまれながら丁寧にご退出されました。


相撲は神事であり日本の国技。
天皇皇后両陛下のご健康を祈願するとともに、天覧相撲があることを祈らずにはいられません。

天覧の行幸啓記念の大入り袋。



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