昨夜、京都より帰って参りました。
このところのお出掛け疲れがでて、バタンキューです(@@;

東京~京都間の移動ですが、私はよく飛行機をつかいます。
行きは富士山側の席から早朝のクッキリした富士山と南アルプスを眺め、
帰りは海側の席から東京湾上空の旋回で東京の夜景を鑑賞というのが好きなのです♪

今まで飛行機に乗っていても揺れるという経験をあまりしたことがなく、
油断しておりました(・_・;)

訪問着に袋帯でのフライトははじめてのこと。(お茶会の後、着替えないでそのまま搭乗)
気圧の変化で苦しくなると困るので、搭乗前に伊達締めと帯あげはとってしまいました。
重たい唐織の袋帯をささえているのは、帯枕の紐(機内ではゆるゆるにした)と帯〆のみ。


「本日気流による揺れが予想されます…」という機長からのアナウンスがあったので、
機内サービスでいただいたコンソメスープは早く飲み干さなくっちゃと思ったものの猫舌の私…。
行きの便の機内サービスでは蓋つきでくださったのですが、帰りの便は蓋なし。
あと少し…のところで、ガクガクガックン( ̄□ ̄;)!!
コンソメスープ入りの紙コップがきものの上に落ちました。

あたたたた…。
こういった場合、タオルハンカチを下に置き、上からは手ぬぐいで水分を吸い取らせます。
必ず乾いたものをつかいます。あくまでも吸い取らせることが目的なのです。
決しておしぼりなどで叩いてはいけません!


絹はとても水に弱い繊維です。絹は水で縮むということは知られていますが、水を含むと
ふやける性質もあります。(人の肌が水中にあるとふやけてくるのに似てる)
この状態で擦ってしまうと、物理的に繊維の表面が切れた状態になり、スレます。

日々のきもののお手入れはできるだけ自分でするようにしておりますが、
これはさすがにプロにお願いいたします(^_^;)

機内サービスの飲み物は、できるだけ早く飲み干す…、もしくは遠慮する。
ペットボトルの飲み物を用意しておく。

飛行機は揺れるということをすっかり忘れておりました。
揺れても落ちることはありませんが、コンソメスープの紙コップが落ちることはある…。
気をつけましょう。


きもので飛行機に乗る場合の注意点(※ 過去記事からまとめました)

きものの欠点は簡単に着脱ができないことです。
寒かったらストールを巻くとかカイロを貼るとか手だてはありますが、脱ぐことができません。
なので、行き先によりますが、冬でも単衣のきもので移動することが多いです。


きもので飛行機に乗っていて苦しくなったことは長時間フライトのヨーロッパ便でも
ありませんが、気圧の変化で洋服でも具合が悪くなる方もいらっしゃるとお聞きしました。
なので、帯は解きやすい半幅帯+隠せる道行がおすすめです。

飛行機に乗るときはボディチェックがあります。
海外の方は、帯枕に何か入っていると思うらしく、場合によっては帯を取るように言われて
しまうことも…。
日本からの出国の際は心配ありませんが、国際線でトランジットがあるときなどは
半幅帯にするようにしています。
きものを知らない人から考えたら、帯枕にはいかにも何か入っていそうに思うようです。
ちなみに、帯のことを聞かれてもベルトと答えてはいけません。
セキュリティチェックではベルトは外すことになっている空港もあるので(ヒースローなど)、
面倒なことになります。
きもの カンタービレ♪
帯をとらなければならなくなったときのためにも、夏でも薄物の道行があると便利です。
きもの カンタービレ♪
ちなみに私は、サンフランシスコ空港からの帰りのボディチェックできものの袖口を破かれる
(広げられる?)というハプニングにあったことがあります。

搭乗前のセキュリティチェックの金属探知機でアラームがなってしまいました。
金属の金具がついているような補正や着付け道具は一切つかっておりませんし、
腕時計もしていない、おそらく髪をまとめていたバレッタが原因だと思って説明したのですが、
ハンディタイプの金属探知機ではなぜか身体のほうから反応するとのこと。
案の定、お太鼓が怪しいと言われたのでお太鼓の中に手と金属探知機を通してもらいました
が、どうもそこでなく左袖のほうが気になる様子。

「人工関節か?」と聞かれ、「違う」と答えたら4人がかりでボディチェックを受ける羽目に。
「脱げないの?」と聞かれ、「出発まで時間がないので無理、触ってチェックして!」と
お願いするとハンディタイプの金属探知機を袖口からグイグイ通され、なんと左袖の袖口
から破られてしまいました…。

破かれたことに片言の英語で抗議してみると、「ココ(振りの部分)が空いているのに
コッチ(袖口)が広くなって何の問題が?」と突っ込まれ…、きものの構造と小袖の変遷を
端的に説明するのは日本語でも難しいと思ったりして…。

生地が破れたわけではないので、縫えば元通りなのでたいしたことではないのですが、
小袖でなく大袖の装束状態に。結局通してもらえて無事に搭乗することができました。
で、家に帰ってきものを脱いだら背中にカイロが貼ったままだったことに気がつきました…。
これが原因だったと思われます。
きもの カンタービレ♪ きもの カンタービレ♪

注意点をあげると、きもので飛行機はやめよう!と思われる方がいそうなので、利点も。
美人のCAさんに囲んでもらえる。←冗談ですけど嬉しかったり…♪


きものを着てでかけることによって、着付けに必要なものを忘れることがありません。
帯あげ、帯〆、腰紐、伊達締め、帯枕、足袋、ぞうり…。
たとえ不備があっても1セットあれば海外でも何とかなります。
国内なら宅急便という手もありますが、海外旅行の場合、荷物が軽減されるのは最も重要。

飛行機の座席シートの形状はお太鼓がスッポリおさまるので長時間でも意外と楽なのです。


そして海外のエアラインではクルーの人には必ず喜んでいただけます。
入国審査でも民族衣裳を着ていることに敬意を表してくださることが多いです。
明るく迎えていただけることで、海外の旅はいっそう楽しいものに。
テンションって大切です♪
きものって素晴らしいと再認識できます。


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