有職文化研究所の装束雑事抄の勉強会へφ(.. )


古代の人が纏っていた絹。
奈良時代のものは正倉院に、平安末期のものは神社などにあるけれど、いわゆる
源氏物語の頃、平安中期の装束裂で現存するものはないのだそうです。
文献に残っている糸を表現している言葉を拾うと、平安時代の絹糸は繊維が細く張りと
光沢があるのが特徴。

有職文化研究所が源氏物語の装束を復刻するにあたっては、繭の開発からされています。
細く灰色がかった糸で精練すると銀白の糸がつかわれています。何て美しい光沢!


装束雑事抄からは「五摂家と清華家の元服の儀の装束」について

五摂家と清華家の元服の儀では天皇から冠と御引直衣をお借りして元服の儀が行なわれます。
この時だけは天皇と同じ小葵文の直衣を着ることができます。
元服後は各家の丸文の直衣を着ます。


ちなみに、五摂家とは鎌倉時代に成立した藤原家嫡流の近衛、鷹司、九条、一条、二条の五家。
摂関家ともいわれ大納言、右大臣、左大臣を経て摂政、関白太政大臣になる資格がある家柄です。
豊臣秀吉は近衛前久の猶子となることで関白太政大臣となっています。

ちなみにこの五摂家は明治の家族制度で公爵家となりました。そして現在もつづいています。
近衛家のご当主は日本赤十字会長、鷹司家のご当主は元NEC社長であり現伊勢神宮大宮司、
九条家のご当主は平安神宮宮司、一条家のご当主は弁護士、二条家のご当主は神官で
いらしゃいます。

清華家は久我、三条、西園寺、徳大寺、花山院、大炊御門、今出川(菊亭)の七家。
のちに広幡、醍醐、が入って九家。
大臣、大将を兼ねて右大臣、左大臣、太政大臣になることができる家柄です。
華族制度では侯爵家。笛、琵琶、和琴、香道、書道などの家元になっています。

小葵文綾裏紫平絹の御引直衣と仙石宗久先生とカメラ


「きものカンタービレ♪」のFacebookページ矢印