三菱一号館美術館にて開催中の「ボストン美術館 ミレー展」(~11月24日まで) 内覧会へ


ミレーは本国フランスよりも日本での人気が高いといわれますが、日本人の根底に
流れる自然への畏敬の念、命あるものから食べるものと着るものを頂いているという
感覚が、作品から感じとれる…。共に農業国ならではの感覚でしょうか。


フランスのフォンテーヌブローの森のはずれバルビゾン村に定住した画家達は
バルビゾン派といわれています。

「自画像」 ジャン・フランソワ・ミレー 
農民画家といわれますが、ミレー自身が農民であったわけではなく、農民を描いた画家であり、
ラテン語も話せるインテリジェンスであったとのこと。


農村での労働を描いた「種まく人」
この作品に親しみがあるのは、岩波書店のシンボルマークとしてつかわれていたかもしれません。
農夫が巻いているのは麦の種だといわれるのは、聖書から主題がとられたという説によるもので、
実際はミレーの故郷である寒冷地のノルマンディー地方で収穫された蕎麦の種ではないかと
いうお話が学芸員の安井先生によるギャラリートークの中でありました。

「ソバの収穫、夏」

ちなみにノルマンディー地方はそば粉のガレットが郷土料理。
三菱一号館美術館がある丸の内ブリックスクエアにあるロブションのガレットナイフとフォーク



フランスは農業国なのだなあ…、とあらためて。
「羊飼いの娘」の少女はガーターで羊毛を混ぜて糸をつくろうとしているところ。

こちらは羊毛の糸紡ぎの様子が描かれています。
フランスの羊毛での糸づくりに興味津々(-_☆)


フォンテーヌブローの森が描かれたバルビゾン派の作品
光のつかい方がきれいですね。


コンスタン・トロワイヨン
バルビゾン派にしてはこってりした印象。動物画として画境を切り開いた画家だそう。


ジュリアン・デュプレ
ミレーの農村風景は夕暮れっぽい雰囲気ですが、こちらは明るく快活な印象


またお目にかかりましたね…。ご挨拶したくなる、三菱一号館美術館所蔵
「グラン•ブーケ」 オディロン・ルドン
実は、各展覧会ごとでのこじつけ?のキャプションを楽しみにしています(*゚ー゚)ゞ


一番心魅かれた作品はこちら恋の矢
「花輪を摘む若い女性」 カミーユ・コロー


秋の芸術鑑賞にはピッタリです。

ミレーで連想するものといったら「茶色」「落葉」

ミレー展にちなんでの茶色の装いでした。 バレンタインデーにもつかえるかも?

重厚感あるイギリスクィーンアン様式の外観の美術館にはきものが似合うと思います♪



※三菱一号館美術館内での撮影及び「きものカンタービレ♪」への掲載の許可をいただいております。



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