染織文化講座 「加賀友禅 実地研修」at 鶴見染飾工芸 / 2014年夏 金沢の旅 その11 のつづき

本物の金箔が数千枚つかわれた「金箔の間」
復元された前田利家公の鎧兜も金箔加工されていました(ノ゚ο゚)ノ


さて、なぜ加賀友禅の地の染織文化講座で金箔なのか…?
加賀友禅には金彩はつかわれていませんが、西陣織や京友禅では箔がつかわれます。
日本の金箔は98%が京都でなく金沢で生産されているという、実は独占地域産業なのです。

お話してくださったのは、箔一の創業者であり会長の浅野邦子さん。
金箔に負けず劣らずのキラキラした美人実業家でいらっしゃいました。

浅野会長は京都から金沢の箔屋に嫁ぐことになられ、はじめは主婦をされていたそう。
当時、金箔は西陣織や仏壇などの材料としてのみとしてつかわれていて、変色してしまった
ものは返品として受け取るという状況だったといいます。
きものに金箔をつかって変色する理由を考えもしていなかった、こうしたことに疑問を抱き
新たに起業をされ、金沢箔としてのブランドを確立されました。

日本ではじめて、箔打ちの職人技術をつかったあぶらとり紙を開発された方でもあります。


●箔貼り体験

用意されていたのは、マスキングテープが貼られたお箸と金箔

金箔を掌にのせその上にお箸をのせます。

グルッと一回転

箔を貼らないところにマスキングテープを貼っておいて剥がすというやり方なのですね

コーティング剤を塗って乾燥させます(5分ぐらい)

マスキングテープを剥がします


丸山伸彦先生も体験

今回の染織文化講座金沢編をアテンドくださった加賀友禅プロモーションマネージャーの
鶴賀雄子さんも体験


完全に定着させるのに2日間かかるそうです。完成ですヾ(@°▽°@)ノ


●金箔の製造について


金箔は金の延べ棒を溶かし合金したものを繰り返し圧延機で延ばして、ある程度薄く
してから、箔打ちで叩き延ばします。
金箔づくりで重要となるのが、箔を叩くときの和紙なのだそう。

金箔は静電気をおこさないように、専用の竹箸をつかって扱われます。


金箔は10円玉ひとつの大きさで畳三畳分までひきのばされます。薄ーい。
いかに薄いのかは、金箔を光に翳してみると…

青緑色に見えます目
金は普通に見ると金色をしています。これは反射光によるもの。
金箔は薄いので光を透します。透過光では青緑色に見えるのです。


1階には金箔の工芸品をはじめとして、金箔をつかった化粧品やお菓子、あぶらとり紙
など、お土産物も豊富~。カフェでは金箔入りソフトクリームもありました♪


ひがし茶屋街の十月亭(じゅうがつや)でいただいたランチの竹籠弁当

こちらの葛きりがとっても美味しかったですо(ж>▽<)y ☆

この日の金沢は大雨でした。これもまた風情があっていいものですね。


2014年夏 金沢の旅のレポートはこれにて終了。
今回の産地研修のためにご尽力くださいました方々に感謝申し上げます。
ありがとうございましたm(_ _ )m
あとでまとめリンクをつくります。

次は、染織文化講座 富岡製糸場見学と草木染め実習レポートです(^-^)/

岡谷蚕糸博物館と近代化産業遺跡群巡り、大麻糸づくり、
長崎巌先生の絣、小千谷の西脇商店さんの小千谷縮、まだあったような…(@@;
ああ、夏が終わってしまった~汗

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