染織文化講座2014実技•藍染め作家の原田弘子先生による「本藍染めと絞り」 

化学染料の全く入っていない本藍染めは日本で10件に満たないといわれています。
国内で藍をつくっているのは徳島の4件(そこから枝分かれしたところはあり)
昨年の座学の内容を踏まえての本藍染めの実地研修となりました。


既に下染めのしてある綿の膝掛けか絹の帯あげ(3種類)から選びます。


十種類の絞り見本から好きな技法を選んで体験します。


本藍のみの藍甕。染めに的確なph値を計っているところ。


原田先生による山道絞りのお手本



アイスクリームのヘラをつかった菊花絞りの応用

このようになります


括ったものは水に浸け、タオルで水分を拭き取り


藍甕に浸けます


水で洗い水分を拭き取り


糸を解きます。


ビーズを布で包んで括る豆絞り

あとで解くことを考えてタコ糸の括り方にコツがあります


藍甕に浸けた後は緑がかっていますが、空気中の酸素に触れることによって酸化し青くなります。

このように出来上がりました。


受講生50人×2回の藍染めで、空気が入ってしまったようで最後の方は染まりにくい状態でした。
原田先生は日本酒を投入し何とか状態を安定させようとしてくださったのですが、
自然のものは、人の思い通りにはいきません。
だからこそ味わいがあり心魅かれるものができるのでしょう。

水に濡らした状態で持ち帰り、帰宅後は水に晒し3回洗い、その後は9ヶ月ぐらい箪笥へ。
さらに出してから水洗いをし藍の灰汁を取り除くようにとのこと。

受講生の方の中には練習用の綿の裂地をつかって扇子入れをつくられた方もいらっしゃいました。