蠟引きされたような美しい光沢のある上布キラキラ


こちらの上布のきものは、宮古上布とお聞きしてあるところで購入したものなのですが、
宮古上布ではなく、能登上布と判明いたしました。

未着用品であったこと、寸法が自分サイズに近かったこと、お仕立ても丁寧だったこと、
何よりこの色と飛び柄の絣と光沢が気に入っての購入なので、問題ないといえば問題ない
のですが、正直なところ残念な気持ちもあります。
その場で見抜けなかった自分の眼にもガッカリ汗

宮古上布だから~というわけではない、でも宮古上布に憧れはある…。
売られている方も宮古上布と能登上布その違いがわからなかったということなのでしょう。


琉球織物の特徴のひとつ「耳じるし」
宮古上布にはあるけれど、能登上布にはないのだそう。
そういえば…、琉球かすり会館で、琉球絣と米琉の判別の仕方をお聞きしていたビックリマーク
しかも「きものカンタービレ♪」でレポしてるのにぃ~(=◇=;)

琉球かすり会館へ / 琉球染織巡りの旅 その13
絣の模様が設計図案とあうように筬通し幅でつけられる印を「耳じるし」といいます。
これも琉球絣にみられる特徴のひとつ。

宮古上布も琉球染織のひとつ。「耳じるし」があります。
袖の袂の内側の反物の端をみると判別できます。
宮古上布には反物の端の部分に白い絣糸がでている。こちらは宮古上布↓

能登上布にはない。こちらは能登上布↓


偶然ですがご一緒した方が宮古上布をお召しでいらっしゃったので撮影させていただきました。
そうそう、私もこんな宮古上布が欲しかったのですぅ~(ノ_-。)
こういった飛び柄の地あきの宮古上布、今ではほとんど織られていないのです。
なので、アンティークものを探すことになるのですが、状態の良いものをみつけるのは難しい。


宮古上布の藍色は青っぽいですが、能登上布の藍色は黒に近い茄子紺。
この黒に限りなく近い色は、宮古上布のように琉球藍に何度も浸けるのではなく、
墨をつかったものなのだそう。確かに…、この色は宮古?と疑ったのですが、
藍色でない宮古上布もあることから、この色もあるのだと思っておりました。
どちらかというと、能登上布について知らなすぎる…。
蚊絣、櫛押し捺染…、ぐらいしか知識なし。

宮古上布の光沢はサツマイモの糊と砧打ちによってできるものですが、
能登上布は糊(蒟蒻糊だったかな…?)でつくられたもの。
能登上布の糊は仕立てる前に湯通しして落とさないといけないと聞いたこともあり、
むむむ…。やはりこれは能登へいってみようビックリマークと決めました。
わからないことは、現地にいって自分の眼と耳で確かめます。
なので詳細は来月に…。


【7月12日の装い】東京◇晴れ(陽射し燦々。湿度53%) / 最低気温27℃ 最高気温33℃

墨黒地の能登上布に金魚のアンティークの帯をコーディネート。
ブーゲンビリアの日傘は瀬底島のびんがた工房べにきち。


水草と金魚と金魚の稚魚が描かれたアンティークの帯。
ところどころ刺繍がしてあり立体感もあります。

ヨットと金魚の玩具で遊ぶ犬の古布デコパージュのバッグ。
金魚つながりでコーディネートしてみました♪


「朝香さん、こういった柄好きなんですね~。大島でも買っていませんでした?」
といわれ…。確かに! 似ています。
産地が違っても好きなテイストってあるのですよね(^_^;)


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