光陰矢の如しと申しますが、今年は鉄砲玉のように過ぎている気がします。
今日は社中の夏越しの祓の茶事でしたお茶

待ち合いの床飾りは能「水無月祓」
お互いに想いつつ別れた男女が下鴨神社の夏越の大祓で再会し結ばれるというお話。
シテの室津の女は木綿襷を掛け茅の輪のついた笹を持って舞います。

茶室のにじり口には「蘇民将来」の茅の輪。
お軸は「雲悠々 水潺々(くもゆうゆう みずせんせん)」 鵬雲斎大宗匠の筆

先生のお手製の懐石。眼に美しく美味しいラブラブ 堪能いたしました…:*:・( ̄∀ ̄)・:*:

夏越の祓の日に水無月をいただけるというのも嬉しい♪
宮中では氷の朔日(旧暦6月1日)に氷室をあけ氷を取り寄せたという習慣があります。
白い外郎は氷を小豆は氷についた泥を表しています。水無月はこの習慣の名残。
小豆には悪魔祓いの効果もあるとされていました。

時候にあった素晴らしいお席。
名水点てのお水は京都醒ケ井の水、清代の古染め付けの水指、音羽山の落穂手茶入、
夏越の祓にちなんだ、蘇民将来の札の前端春斎のお塗りのお棗、お菓子は人形と茅の輪、
香合は七夕の節句にちなみ北斗七星、お茶杓は笹の葉、ご亭主のきものは笹文様でした。


1年の半分にあたる節目の日であり、多くの神社で犯した罪や穢れを払う大祓の儀式が
おこなわれます。こちらは2011年山王日枝神社の夏越の大祓。詳細はこちら☆

白い紙ふぶきを左右と自分の身にかけ、人形に息を吹きかけ穢れを移し、茅の輪くぐりを
します。左回り右回り左回りの順に三回、8の字を描くようにくぐります。

茅の輪は茅(イネ科のちがや)や芒、稲、蒲の穂などを束ねてつくられます。
茅の輪の由来となったのは、備後国風土記にある蘇民将来の故事によるもの。

昔々あるところに、蘇民将来と巨旦将来いう兄弟がいました。
ある日夜のこと、武塔の神が一夜の宿を請いますが、裕福な暮らしをしていた巨旦は
これを断り、貧しい暮らしをしていた蘇民は粗末ながらもおもてなしをします。
武塔の神は再び訪れ、巨旦の妻となっていた蘇民の娘に茅の輪をつけ、娘を除く
巨旦の一族を滅ぼしてしまいます。我は素戔嗚尊であると名乗り、以後は茅の輪をつけていれば
お前の一族は災厄を逃れるだろうと言い残した…。という説話です。※異説もあります。


【6月30日の装い】東京近郊◇晴れ後曇り(湿度61%、単衣でも大丈夫でした!)
/ 最低気温21℃ 最高気温28℃

このところ、突然の大雨だったり雹がふったり…、天候不順で困ります。
今日は雨が降らなくて良かったヾ(@°▽°@)ノ

志ま亀の青海波に貝文様の単衣小紋に団扇文様の絽塩瀬の染め帯をコーディネート

バッグはかづら清老舗、しな布のぞうりは四谷•三栄


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