アメリカのオバマ大統領が明治神宮を訪れるという日の前日(4月23日)、参集殿にて
衣紋道高倉流たかくら会による「祐宮(後の明治天皇)の 御深曽木の儀」の再現が
行なわれました。 ※こちらは別記事にて後ほど詳細にご紹介いたします

この日はまだ警戒態勢はとられていませんでしたが、それでも各所に警察の方が、、、。
同じ日にならなくて良かった…(-。-;)
オバマ大統領は内拝殿にて玉串を捧げ参拝され、その後流鏑馬を見学なさったそうです。
が…、ぜひ見ていただきたかった!のは明治神宮内明治神宮文化館の宝物展示室。

今年は明治天皇の皇后であられた昭憲皇太后が崩御されてから100年の節目にあたります。
百年祭の一環として、昭憲皇太后にゆかりのある史料が一堂に展示されているのです目
こちらの宝物展示室、美術鑑賞好きにもあまり知られていませんが、皇室にまつわる史料の
所蔵展示が充実しているので、おすすめです。


展示会場内の風景
※明治神宮の禰宜の方の立ち会いのもとに、撮影及び「きものカンタービレ♪」への
掲載の許可をいただいております。

奥に見える楕円形の肖像画。とても神々しく立派なものでした。
これは天皇皇后両陛下の御真影(写真)がイタリアに送られミラノの画家ジュゼッペ•ウゴリーニ
によって描かれたものです。当時の日本は油彩画を描ける画家がいなかったのかもしれません。

そして見どころは、昭憲皇太后の御大礼服です。後期は2領が展示。


こちらの鑑賞の前に、お食事会で仙石宗久先生による講話があり、
この大礼服についても説明がありましたφ(.. )

御大礼服(マント•ド•クール)は最も格式が高い礼服。
明治~昭和初期の戦前まで、即位の礼や新年の拝賀に着用されたのだそうです。


ワンピースのように見えるのですが実はツーピース型。それは何故なのか?

それは、「お清」と「お次」という宮中の習わしからきています。
以下、仙石先生のお話からまとめます。

「お清」は天皇皇后両陛下の御腰より上のもの。中には「大清」と「中清」があります。
大清は両陛下の賢所•伊勢神宮御拝の衣服のことで、つかうと「お次」になります。
その後の使用はできないのだそう。
中清は両陛下の御道具類のこと。御品で「ちゅうきよ」とあるものはこれのことひらめき電球

「お次」は両陛下の下半身の衣服、下半身(腰から下)にふれてしまった物や人すべて。
お次になってしまった人は「手清し」という7回半の洗浄をしてお清に戻るのだそうです。

なので、上半身をお着せする女官と下半身をお着せする女官がいることになり、
衣裳はすべてツーピースの仕立てになるとのことでしたひらめき電球

西洋文化が入ってきた明治期は建物も衣裳も和と洋が混在したものが多くありますが、
この頃の感覚は大好きですドキドキ
深緑色のベルベットの肩から引き裾にかけて菊が大きくなっていく意匠の刺繍が素晴らしい。
生成色のものはフランス製だそうで、薔薇なのか菊なのか曖昧な文様になっています。


昭憲皇太后がお召しになられた小袿やきものも展示されています。
明治神宮所蔵のものだけを撮影許可いただきました。

冬の小袿 蘇芳小葵地鸚鵡丸文二重織

皇后の小袿の文様は鸚鵡の丸の上文(上紋)が最も正式とされたとキャプションにあり。


冬御袿に緋袴と扇

立枠に四菱、尾長鶏の丸文の二重織物


御縫御召 単衣です。田子ノ浦の松に藤の意匠の刺繍

葦の生い茂る水辺には河原撫子と鶴が描かれています。


1873年(明治6年)富岡製糸工場を昭憲皇后と英照皇太后が行啓された際の、
荒井寛方◇「富岡製糸場行啓」聖徳記念絵画館壁画も展示されています。
袿袴装束に切袴と同じ生地の靴に注目です。

※フライヤーより転載


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長崎巌先生の型染ゼミナール、五事式の茶事、御深曽木の儀、鎧直衣の着装実演、
どれも素晴らしかったです:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
が…、他にも色々ございまして、バタンキューでございます(@@;
「なう」でご紹介しましたが、詳細レポートはこれから復習を兼ねて書きます。


「ぬぬぬパナパナのぬぬ」展のご案内状、本日発送いたします~。
23日の夜、お会いできますことを楽しみにいたしております。
お茶とお菓子を用意して待ってますので、会社帰りにどうぞ♪
お申し込み受付は5月8日からです。先着順となっております。
受付はこちらではございませんのでご注意を!

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