きものの良さのひとつに、各産地で技術の継承によって残されてきた、絣があります。
日常普段着として着られていたものなので、民芸色豊かなのは当たり前なんですが(^_^;)
(※民芸とは民主的工芸の略)、きものを着ることが非日常的なオシャレという風潮に
なってしまったことで需要は減り、制作には大変な技と労力を必要とされることから
価格は高騰の一途を辿り…。次世代への継承は風前の灯火です。

今では貴重な置賜紬のひとつ長井紬。
置賜紬とは、米沢、長井、白鷹で生産されている紬の総称です。
名君として有名な米沢藩9代目藩主上杉鷹山は、藩の財政立て直しの政策として、
養蚕を奨励し越後や京都から織物の職人を集め技術を習得させ技術を定着させました。
その技術は現在まで受け継がれています。

江戸時代、北前船の交流によって北に運ばれた琉球の織物は千石船に積まれて最上川を
遡って山形県長井市の辺りまで運ばれていました。
それにより長井紬には琉球絣模様のものがたくさんあります。明治8年(1875年)から
琉球色の強い長井紬は米琉といわれ、明治後期にはたくさんつくられていたのだそうですが、
戦後技術が途絶え、置賜紬伝統織物協同組合連合会の研究によって、隆盛を誇った頃の
米琉が復興されました。

他にも大島紬の流行に影響され、大島紬調のものがつくられたことがあり、
こちらはその頃つくられたものの名残り。村山大島っぽいですがもっと絣が重い感じ。

昭和テイスト満載ですが…(^_^;)、日常着はこういった装いが好みですドキドキ


桜の頃に咲く花といえば木蓮。紫木蓮(しもくれん)ともいわれます。
樹に咲く蓮に似た花だから木蓮というのがその名の由来。蘭に似ていることから
木蘭といわれることもあります。

白木蓮(はくもくれん)は木蓮より早く咲き出します。

こちらは辛夷(こぶし)。白木蓮との違いは白木蓮は上もしくは斜め上を向いて
咲きますが、辛夷は斜め上もしくは横向きで咲きます。
辛夷は花が咲くとき葉が1枚でているのでこれが見分けるポイントになりますひらめき電球


【3月27日の装い】東京近郊◇雨のち晴れ / 最低気温13℃ 最高気温15℃

HANWAYの2枚張りの傘に蛇の目傘文様の雨コート

青鈍色の絣の置賜紬に木蓮の染め帯をコーディネート


木蓮、桜、菫、春の花はあっという間に咲き散ってしまうので楽しめる期間は
わずかですが、季節ならではの染め帯は大好きです♪

ぞうりは菱屋カレンブロッソ。この配色つかいやすい合格



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