鈍色の空が特徴の雪深い越後は、その湿度の高さと越後人の勤勉な気質から伝承され
つづけてきた伝統工芸があります。ユネスコ世界無形文化遺産にも指定された小千谷縮、
越後上布をはじめ伝産法(伝統的工芸品産業の振興に関する法律)によって定められた
伝統工芸品としての織物が7品目。
日常きもの生活するものとしてはとても魅力的な土地なのですドキドキ

越後三産地合同織物新作発表会へサーチ

今回は取材ということで、小千谷の樋口隆司先生よりご招待いただきました。
新作は単衣の時季から着やすそうな絹縮の素敵なものがありました。


地球温暖化の昨今、夏衣といわれる麻を臨機応変に着ましょうというスーパークールビズが
提唱され、小千谷縮や越後上布の着用期間の目安が広がっています。
そもそも「衣替え」というものが、明治政府の定めた役人の制服の衣替えに倣ったものであり、
日本人がきものを日常で着なくなってしまった戦後、着付け教室なるものがでてきたときに、
わかりやすいルール(教えやすいルール)としてつくられたものです。礼装はまた別の話ですが、
日常着として着るものは、その日の天候や気温によって変わるのが自然だと思います。
麻は速乾性に優れ清涼感がああり、湿度が高い日本の春から秋までの気候に適しています合格
何より麻は水に強く洗えるのですビックリマークそして繰り返しの洗濯にも耐えうる強さを持っています。

重要無形文化財の指定条件を兼ねそろえた小千谷縮を日常着として着倒す…なんてことは
おいそれとできませんが、摺込捺染で絣つけしたものやラミーの糸をつかったお手頃価格の
小千谷紬もつくられています。

新作発表会なので、今の小千谷の織物はすべてここにあるビックリマークというパラダイス♪
紺仁•樋口織工芸社•高三織物•上信織物•おだきん•杉山織物•山岸織物•山恭織物工場•織田工房
の9社。(すべて敬称略)
お写真を撮らせていただきそびれてしまったのですが…汗
織田工房の折田強先生の小千谷縮は好みど真ん中(≧▽≦)恋の矢でございました。

樋口先生と小千谷織物同業協同組合の理事長でもある紺仁の松本均先生とカメラ
紺仁は普段きものとして重宝する片貝木綿をつくっている工房です。
片貝木綿は微妙な凹凸があり柔らかくシワになっても元に戻りやすい、着やすい木綿きもの。

卓越した技をつかった工芸品としてのきものの伝承だけでなく、日本の気候にあった、きもの
生活を送るに可能な価格帯のきものづくり。これからもつづけていっていただきたいです。


「2020年の東京オリンピックとパラリンピックのユニホームに小千谷縮を!」という活動を
展開されています。ニュースにもなっていました。
ユネスコ世界無形文化遺産でもある小千谷縮。
清涼感があり体感温度が5℃下がるといわれるほど夏に着心地良い素材です。
個人的には、洋服よりも、民族衣裳のきものとしてユニフォームにしていただきたいと思って
ますが、夏素材として世界に小千谷縮の良さをアピールできるのも素晴らしいですね♪


滑り込みで塩沢会場へサーチ
小河織物•桑原織物•酒井織物•中田屋織物•南雲織物工場•林織物•星野織物•やまだ織
の8社。(すべて敬称略)


本塩沢(塩沢御召)は全国の産地きものの中でも、私特に好んで着ているきものです。
一昔前に盛んにつくられていた絣で総柄文様たっぷりのものが好みなのですが、無地や縞
のものが主流の今となっては中々みかけません。
しかし、ここには新作も含めてありました(-_☆) あるところにはあるんだなあ…。
きもの学会研修旅行で一目惚れしつつ諦めた、林宗平工房の有栖川文様の本塩沢、
やまだ織の新作の本塩沢も素敵でした~ドキドキ

本塩沢は越後で織られていた麻縮の技法を応用してつくられた絹織物のことで、八丁撚糸と
いわれる強い撚りをかけた右撚りと左撚りの緯糸を交互に織りあげて、湯もみによって撚りを
戻して生地を縮ませシボをだしたシャリ感のある織物です。
独特のシャリ感と纏ったときの裾への落ち感、そして身体に沿う感じが着心地が良いのですビックリマーク

閉会の時間で片付けなければならないところを、皆さまご親切に説明してくださいました。


越後上布の中島清志先生とカメラ
いつか着たい憧れでございます。まるで絣見本帖のような越後上布に釘付け目
思わず似合うかどうかより絣技の結集度に魅かれてしまいました。←きものオタク


十日町会場はすでに片付けられていてみれなくて残念(_ _。)
機会があったらぜひ宜しくお願いいたします。

小千谷と塩沢の産地の方々には2012年2月にきもの学会研修旅行でお世話になりました。
その際のレポートがご縁でお声がけいただきました。まとめリンク→ こちら☆
ありがとうございましたm(_ _ )m

『きものカンタービレ♪』の新たな展開としては、和文化記録人として、各産地の工房見学、
展示会等をご紹介し、産地マップをつくっていくことを視野に入れております。
工房見学、産地新作発表会、産地求票会、お声がけいただきましたら、できる限り参りますビックリマーク

どうぞ、今後とも「きものカンタービレ♪」を宜しくお願い申し上げます(^-^)/


きもの カンタービレ♪ Facebookページ