上世屋の魅力 合力の家&藤布 / 2013年春 京都~丹後の旅 その8 のつづきです(^-^)/

さらに藤布の魅力を知るために、藤織り伝承交流館へ目
きもの カンタービレ♪

藤織りの技術を受け継ぐべく発足された丹後藤織り保存会は、こちらの旧世屋小学校分校を
藤織り伝承交流館として再生し、藤織り実習の場や作品展など多目的に活用されています。
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藤織りの反物はありませんでしたが、作品はいくつか展示されていました。
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藤を績み織りあげる人の息づかいまで伝わってきそうな素朴な布です。
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保存会主催で開催される講習会では、藤織りの全工程を5月~12月まで1泊2日で7回、
半年がかりで学ぶことができるのですひらめき電球
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【藤織りの工程】 参考文献 「丹後の藤織り」丹後藤織り保存会事務局篇 より
①藤伐り(フジキリ) 山野に自生する藤を伐ります。
着尺1反には1ヒロ(両手を左右いっぱいに広げた長さ)が必要。
②藤剥ぎ(フジヘギ) 藤を木槌で叩いて皮を剥ぎます。
中皮(アラソ)をつかうため鬼皮といわれる表皮を取り除きます。
③灰汁炊き(アクダキ) 中皮を水につけて柔らかくし木灰の灰汁で炊き不純物を溶かします。
約4時間炊くのだそう。
④藤こき(フジコキ) 炊きあがった中皮を川の中ですすぎます。
コウバシというシノベ竹をつかってつくったV字の棒で挟んでしごき、不純物や汚れを落とします。
⑤のし入れ(ノシイレ) 米ぬかを溶かしたお湯に藤こきをが終わったものを浸して、柔らかく
して竿に掛けて干します。
⑥藤績み(フジウミ) 結び目をつくらず指で撚り合わせて糸にします。
藤布つくりで最も手間と根気が必要とされる大切な工程です。
⑦撚り掛け(ヨリカケ) 績まれた藤糸をお湯に浸して柔らかくして糸車で右撚りに撚りをかけます。
経糸のほうが強度を強くするために5回、緯糸は4回と糸車の回数が異なるのだそう。
⑧枠取り(ワクドリ) 撚られた糸は木枠の糸車で巻き取ります。
⑨整経(ヘバタ) 12個の巻かれた糸車から12本の糸を整経台(ヘダイ)の両端の杭に往復で
掛けていきます。経糸は着尺300本(12×25回) 帯264本(12×22)
⑩機上げ(ハタニオワセル) ※これがよくわからなかった。筬通しのことですが難しい!
荒筬に経糸を巻き、綜絖と筬へ通していきます。
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⑪機織り(ハタオリ) 機織りです。
そば粉と葛粉でつくった糊をシャミボウキという黒松の松葉でつくったもので、経糸に織り前
から織先に向かって掃きつけて毛羽立ちを防ぎます。
緯糸は水に浸けて柔らかくし打ち込みやすくします。
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講習会が終了すると藤布の小片でつくられた修了証書がもらえます。
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技術の継承と普及、こういった活動にはエールを送りたいです~。
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というか私も参加してみた~い(-_☆)
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里山の棚田を守る、藤織りの技術を伝える。費用対効果を考えたら現代の生活では難しい
ことかもしれませんが、日本人が大切にしてきたもの、見失いつつあるものがここにはあります。
藤織り伝承家の井之本さんが「昔はこれが当たり前だったのだから普通!」とおっしゃって
いらしたのが心に残りました。
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風光明媚な春の丹後の旅、まだまだつづきます(^-^)/


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