NHK文化センター青山教室×美しいキモノのコラボレーション企画
武蔵大学教授の丸山伸彦先生による「雛形写しのきもの解説」の講座へメモ

この講義のためのスライド製作に朝の9時までかかったのだそう。とっても充実してました合格
いつも内容が濃い講義をしてくださいます、丸山伸彦先生とカメラ
きもの カンタービレ♪

現代のファッションには流行というものがありますが、かつては衣服に贅を尽くすのは
一部の特権階級だけのものであり、流行の概念がなかったというお話から。

日本の衣服であるきものの洋服との大きな違い
○立体裁断でなく平面構成であること。
○直線縫いのみで形は定型で動かず、模様のみが動く。
○背面に大きな装飾画面が可能な衣服構成である。

江戸時代になると経済力をつけた町人の台頭から流行が生まれます。
流行を自覚、享受するという現象は、この時代では世界の中でも画期的なことで、雛形本の
刊行はメディアをつかう戦力であり、日本のモードの早熟さを表しているとのこと。
出版という情報伝達経路の出現によって小袖の変遷という、現在の流行の原点があることが
よくわかりました~。
きもの カンタービレ♪
雛形本の展開図形式、着装人物像、衣桁に掛けたもの、発刊が重ねられ変わっていくもの。
現存最古の雛形本「新撰御ひいなかた」の寛文6年版と翌年7年版の違い。
ちなみに右の雛形は王朝風の文様から水車文(槌車文)に変わっていました。 
きもの カンタービレ♪
浮世絵の祖といわれる菱川師宣(実家は縫箔屋ひらめき電球)の版元を多く刊行していた鱗形屋の
元和2年(1682年)刊行「小袖の姿見」など、落丁によって違うものが閉じられているもの。
元禄から享保までの30年の雛形の最も魅力的な時代、
雛形本の版元と絵師の関係、イニシアティブが絵師から版元へ移っていった背景、
松坂屋コレクションをはじめとする現存する小袖と雛形を照らしあわせてのお話などなど、
興味深いことばかりでした。
過去にきもの文化検定1級問題にもなった家紋の鞠挟み文もありました!
日本の文様は知的な家紋の世界に蓄積されてできたものということも面白いですね。
きもの カンタービレ♪
いつもながら充実した講義でした。次回も楽しみです~♪

講義の後は、TORAYAカフェにてお茶コーヒー
季節限定の甘酒葛いちごみるくゼリー、美味しかったです♪
きもの カンタービレ♪
一緒に講義を受けた3人、みんな茶系の紬。珍しいのでパチりカメラ
きもの カンタービレ♪

【4月20日の装い】

蛇の目傘文様の繻子織地の雨コート。西陣雨コート地の定番です。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
籠バッグは松枝忍。「ここ掘れワンワン」と書かれているので花咲爺さんのお話の意匠。
きもの カンタービレ♪
南国の赤い花の泥大島紬に洛風林の鹿文様のすくい織の帯をコーディネート。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

あっ、雨といえば先日可愛らしい雨ぞうりを見つけました目
染めもの中野さんの雨ぞうりです。花緒には蛇の目傘と雨粒。
きもの カンタービレ♪
台には虹がでていますヽ(゚◇゚ )ノ
きもの カンタービレ♪
雨待ち小町という、着物で集まると何故か雨雨という作家さんたちによる、雨の日を楽しむ
ためのコラボ商品なのだそうです。
うん、これなら雨の日が待ち遠しくなりますねp(^-^)q
きもの カンタービレ♪

丹後レポにつづきます~。


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