会場となったのは学士会館。
関東大震災後に建築された震災復興建築で1926年(大正15年)に着工され1928年(昭和3年)
に開業しました。関東大震災の教訓をいかした耐震・耐火の鉄骨鉄筋コンクリート造りとなっています。
左右の青銅の大灯籠は戦時中の金属供給で失われましたが2003年に復興されたもの。
きもの カンタービレ♪
「のだめカンタービレ♪」ではヨーロッパの某ホールの設定でロケ地としてつかわれました。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
館内各所に昭和初期のモダンな照明とステンドグラスをみることができます目
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
今でもウエストミンスターチャイムを奏でる大時計
きもの カンタービレ♪
荘厳で重厚な建物はきものが似合います音譜
きもの カンタービレ♪
パレスホテルのティールームが混んでいたので、早々と学士会館についてしまったのですが、
そのおかげ?で送ってくれた夫に学士会館でも撮影してもらえましたドキドキ
きもの カンタービレ♪

受付の前に学士会館のティールームでお世話になっている出版社の方々とゆったりお茶コーヒー
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

今年で15回目を迎える「和の美をはぐくむ会」ですが、例年と趣向が違います。
きもの カンタービレ♪
懇親会の前に「日本のきもの、その色彩の魅力」と題された対談形式のお話がありました。
司会進行をつとめられたのは、元NHKアナウンサー葛西聖司さん。
きもの カンタービレ♪
孝先生の装いは、半色(はしたいろ)の色無地に川島織物の酒井抱一の松竹梅図を画材と
した袋帯。和の色名の判定は難しくて英語か数字のほうが楽というお話がありましたが、
微妙な色の表現は本当にむずかしいです。
半色とは草木染め染料の紫色は高く半分しかつかえなかったことからきた名前とのこと。
孝先生のご実家は萬染屋といわれる染め屋さんなので、深く濃く美しい草木染めに負けない
様々な色の化学染料をつくりだすところを見て育ったのだそうです。
スライドを見ながら文様や色について語ってくださいました。
その中で「好きで着ていると着物のほうが沿うてくれる」というお言葉もありました。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

ゲストの方々によるスピーチマイク

左◇作家の赤川次郎先生
「孝先生は90代の青春を生きる方。常に前向きに積極的で新しいものに対する貪欲さは
好ましい。温故知新という言葉があるけれど、孝先生の生き方に見られる気がする」

右◇ケルト芸術研究家の鶴岡真弓先生 
「人は宇宙、自然で生かされ夢中で生きてきた。孝先生は染めの家に生まれて、
色、形、あらゆる人が見る景色を埋め込んできた。人類を超えた運を突き抜けて未来の
人類、輝かしいいきもの、スーパー クリーチャーです」
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
鶴岡先生の“スーパー クリーチャー”というお言葉は、孝先生は先月お怪我をされましたが、
そのような中でもこの会を開催され、闊達でお元気な姿を見られての表現もあったかと思います。

孝先生がお怪我をされたとご連絡いただいた時、私はヲタヲタしてしまいました(><;)
その後、先生からお電話をいただき「貴女のほうが声が泣きそうやないか~、私は大丈夫!」と、
とてもお美しい声だったのですが、この日のお姿を見れたのは嬉しかったです。
孝先生の精神力、本当に素晴らしいですビックリマークこの日、会場の皆さまで「スーパークリーチャービックリマーク」と
唱和して和む場面があったのですが、会場中の方皆さまがそう思われたことと思います。

左◇書道家の矢萩春恵先生
いつお会いしてもとても可愛らしく魅力に溢れる方です。
おそらく、志村ふくみ先生のきものに北村武資先生の帯だと思います。
矢萩先生の装いを見せていただくこともこの会の楽しみの一つですドキドキ

右◇国連大学事務局長を歴任されている伊勢桃代さま
ボジョレーヌーボーのお話もでましたが、葡萄文様の訪問着をお召しでいらっしゃいました。
ミラノスカラ座で上演された蝶々夫人のお話を交えながら「外交では文化が一番強く訴える
ことができる。日々の市民交流が重要となってくる」というお話も。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

この会では和の美に携わってご活躍されている方を奨励されています。
「『和の美』をはぐくむ会」の概念でもあります。
今年は加賀友禅師の松藤和実さんが授与されましたcertificate*
実直で真面目なお仕事をされる方だと思います。二代由水十久先生のお弟子さんです。
孝先生からは「大変でしょうけれどこれからもつづけてくださいね」とのお言葉がありました。
きもの カンタービレ♪ きもの カンタービレ♪
「友禅は時代の感性をもっとも流布するもので、現実の生活から新しいものをつくっていく」という
由水先生からのお話もありました。鳥好きの私としては、真ん中の作品が気になります(-_☆)
きもの カンタービレ♪

そして、懇親会クラッカー
左◇千總の仲田社長
右◇生け花 真生流家元 山根由美先生
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

学士会館の料理長による心入れあるお料理もナイフとフォーク
私は皆さまのきものを見ることに必死で毎年ほとんど食べてないのです…。
きもの カンタービレ♪ きもの カンタービレ♪

左◇二代由水十久先生と松藤知実さんと
右◇小千谷縮の樋口隆司先生の奥さまとお嬢さまと
樋口先生、雪輪のきものありがとうございます!夏が楽しみです~o(^▽^)o♪
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

左◇マジックナポレオンズのパルト小石さんによるマジックというより漫談もあり
右◇型絵染作家の岩井香楠子先生(右)結城紬の十河慶子先生(左)から花束も
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

美しいキモノ棚町敦子編集長(右から2番目) 吉川明子副編集長(左)
この会でお会いするのを楽しみにしている美しい母娘のお二人とカメラ
きもの カンタービレ♪

「このパーティーには装花は必要ありません。会場にはたくさんの華が集まってくるから…。」
と、いつも木村孝先生はおっしゃっています。
日本の伝統衣装である、きものの美しさを心底実感できる貴重な会です。
きもの カンタービレ♪
孝先生にはこれからもますますご活躍していただき、先生とともに『和の美』をはぐくんで
いけることを願っております。


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