今年は貴重な古紅型を鑑賞する機会に恵まれて嬉しい限りドキドキ
「琉球の紅型」展が日本民藝館にて開催中です(~11月24日まで)
きもの カンタービレ♪

日本民藝館は東大駒場キャンパス近くの住宅街の中にある小さな美術館。
通りを歩いてくると、立派な石屋根の長屋門が眼に飛び込んできます目
初代館長であり民藝運動の提唱者の中心人物、柳宗悦の生活の拠点であった建物です。
本館の旧館と同じく柳宗悦が設計したのだそう。
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道路を隔てて向側に建っているのが日本民藝館。石塀は国の有形文化財に指定されています。
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美術館というよりもお家にお邪魔する雰囲気。きものが似合うところです…:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
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展示品だけでなくチケットや調度品も素敵なんですドキドキ
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

柳宗悦は1938年から戦前の沖縄に4度滞在調査して本土へ沖縄の文化を伝えました。
この時に集められ日本民藝館に所蔵された染織品が戦後の沖縄染織の復興に役立つこと
になります。普段は退色を避けるために展示を控えられているものが多いそうですが、
今回は沖縄復帰40年記念ということで、135点の中から70点が公開されます。
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こちらは靴を脱いでスリッパであがります。
開放感ある広い吹き抜けのエントランスは白い漆喰の壁面と飴色の階段のコントラストが見事!
そこに琉球の紺地紋入鶴亀松竹梅文様紅型芝居幕と紅型衣裳が飾られていて、今展示会への
期待が膨らみます。
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2階の回廊には厨子甕が展示されていました。ケースの中でなく置かれているのがいいです!
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2階は新館とつながっています。かつて大広間があった位置に新館が建てられたのだそう。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
新館の回廊には子供用の琉球衣裳が展示されていました。
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所々に椅子が用意されているので休み休みじっくりと鑑賞できます。
時間があったらここでゆったり過ごしたいヾ( ´ー`)
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大展示会場は天井が高く天窓があって自然光が入るようになっています。紅型衣裳がズラッと。
自然光の柔らかい光の中でみる顔料の色は薄暗い美術館の照明と違いとても自然でした。
サントリー美術館や女子美術大学での展示とはまた一味違って見応えがあり。
主に19世紀の苧麻、木綿、絹、桐板の紅型が展示されています。
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本土の文様の影響と見られる、花鳥風月や松竹梅文様の紅型をはじめとして、
表地は琉球絣、裏地は紅型の琉球衣装も。
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ガラスケースを通さず、肉眼で見ることができる貴重な機会です。
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1階の染織室は季節感にあった日本の染織品を展示しているそうですが、今期は紅型に
あわせて、沖縄の織物が公開されています。
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「うちくい」という風呂敷と同じくモノを包む布。
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日本の民窯の展示。生けられた秋の花の室礼も楽しめます。
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大津絵の展示。大津絵好きなので嬉しい~ラブラブ
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大津絵の表装に琉球絣や紅型の裂地がつかわれていて洒落ていましたひらめき電球
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図録はつくっていないそうですが,ミュージアムショップでは「民藝」という小冊子がつくられて
販売されています。沖縄の布の収集家の方がつくられた「沖縄の布」という絵葉書集も。
その他、生活に役立ちそうな民藝品があります。
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※館内での撮影は、許可をいただいた上で、すべて広報の方立ち会いのもとに行われています。
撮影は個人は認めらないそうですが、「きものカンタービレ♪」への掲載ということで特別に
ご配慮をいただきました。ありがとうございましたm(_ _ )m

作品の1つ1つをご紹介したいところですが、貴重な機会をいただいたので、この日本民藝館
のゆったりした雰囲気と趣をご紹介させていただきます。
きものだけの展示がこんなに多いことはあまりないとのことでしたが、柳宗悦の愛した紅型の美しさ
もさることながら、きもの好きにはとても心地よい空間だと思います。是非足を運んでみてください。


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