銀英伝を知らない方にもわかっていただけるように、銀英伝を解説φ(.. ) つづきです。

『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』は宝塚ファンに「男役祭だ!」と好評なのだそう。
客層には今までと明らかに違う、男のお客さまも多いそうです。銀英伝ファンでしょうね。
この作品が宝塚の新規ファン開拓になるのかも知れません。
きもの カンタービレ♪

幕が上がると、オーベルシュタインの銀河の歴史の語りからはじまります。
髪が半分だけ白髪でブラックジャックかと思いました…(*_*) 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆【銀河の歴史の概略】*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

核に汚染されてしまった地球から銀河系にまで勢力圏を伸ばした人類は、統一政府である
銀河連邦政府を樹立。しかしその政治体制は腐敗し社会の閉塞感を打破するような協力
な指導者が求められ、民衆の圧倒的支持を受けたルドルフ•フォン•ゴールデンバウムが
独裁政権を確立、宇宙歴310年を帝国歴1年とし銀河帝国を建国。
帝国歴164年、帝国の圧政に苦しむ共和主義者のアーレ•ハイネセンらは自由を求め帝国から
脱出し銀河系の深層部に安定した恒星群をみつけ、自由惑星同盟を建国。
その後、商業国家のフェザーンが皇帝の主権下にありつつも賄賂で自治権を得てフェザーン
自治領を形成。

銀河は、銀河帝国、自由惑星同盟、フェザーンの3つの勢力にわかれ、フェザーンは両者の中を
経済力と政治工作で勢力を拡大し、帝国と同盟は軍事的衝突を繰り返していた。

宇宙歴796年(帝国歴487年)、銀河帝国と自由惑星同盟はアスターテ星域において
新たな火蓋られる。
帝国軍の指揮官は常勝の天才、ラインハルト•フォン•ローエングラム、対する自由惑星同盟には
不敗の名将、ヤン•ウェンリー。

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆【舞台はここからはじまります】*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

画期的なのが、舞台に3面スクリーンがあり人物相関図や歴史が映し出され説明されること。
これは宝塚でも新しい試みだったのではないでしょうか?←ここ最近の宝塚知らないのですが…。

アスターテ会戦は、ラインハルト率いる帝国軍に対して、同盟軍は倍の兵力で包囲殲滅をはかるが
包囲網を完成させる前に各個撃破され惨敗。ヤンは同盟軍の指揮権を引き継ぎ壊滅を逸れる。
常勝対不敗の名将が戦場ではじめて相まみえたのだ。


スクリーンには艦隊の陣形図が映し出されます。おお~\(゜□゜)/
紡錘陣形から中央突破、 二匹の蛇が互いの尾に食らいつく陣形が画面に映し出され、
その前で踊る提督たち( ̄□ ̄;)!! 
「えっビックリマーク、踊るのっ???」 ← 当たり前です。宝塚ですから。
一緒にいたヅカファンの友人からしたら、私がどうして驚くのか意味不明だったと思うのですが、
宝塚だとわかっていても、硬派な銀河帝国の提督たちが踊る!のは違和感ありあり汗
双璧が!ミッターマイヤー、ロイエンタールが踊ってるぅぅぅ~(゜д゜;)

でも、これが『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』の醍醐味ひらめき電球
アムリッツア星域会戦でのビッテンフェルトが、功を焦って敵の砲撃の好餌になるところの表現が、
踊りで同盟軍の兵士たちに囲まれ、キルヒアイスに助けられるという演出になっていて、原作を
知っていると思わず笑いが…(^_^;)
ラインハルトの「私が魔法の壷をもっていて、そこから艦隊が湧きでてくるとでも思っているのか!」
の台詞があれば尚良かったですが、「武人としての職責をまっとうせよ」は効果的につかわれました。

宝塚的要素として必須なのでしょう、恋愛エピソードとしてヒルデガルド•フォン•マリーンドルフと
ラインハルトの出会いやヒルダ(略称)の性格は原作とは大きく異なっています。
ラインハルトの人となりを表す上で、「ヒルダ」とは呼ばず(というか呼べず)最後まで、あくまでも
「フロイライン マリーンドルフ」と距離感をおいて欲しかったような気がします。
オーベルシュタインとチェスしたり、ずいぶんフレンドリーなラインハルトでした。

帝国側の華やか軍服祭りと比べると地味にも見えましたが、同盟側の政治家であるジェシカと
トリューニヒトの対比はうまくまとめられていました合格二人を演じた方の歌がうまい!
でも、ヤンが憂国騎士団と実戦で戦ってジェシカを救うのは無理が(^_^;)
痛そうにしていたのはヤンらしいですけどね。

皇帝の死に至るまでの話も大きく書き変えられていましたが、これは上手い演出だと思いました。
皇帝がラインハルトの野望を見抜いていて、さらに「腐った貴族社会は滅んだほうが良い」←
原作にも「せいぜい華麗に滅ぶが良いのだ…」とあるのですが、「帝国を立て直せ!」という
皇帝の遺言によってラインハルトが姉を皇帝に奪われた復讐から国家の再建という使命感に
目覚めるというのは、早い展開の中ではわかりやすかったと思います。

ですがヴェスターラントの虐殺そのものがオーベルシュタインの策謀というのは、ちょっと…。
むしろレンテンブルグ要塞のオフレッサーの逸話はいらなかったかも。
装甲擲弾兵の白の甲冑は宝塚のビジュアルにもあわないし、ゼッフル粒子の話なしでは
ただスターウォーズにでてくる人がいるみたいで、残念な感じです汗
「オフレッサーは勇者だ、ただし石器時代のな」というラインハルトの冷笑の評もなかったし、
原作知らない方は意味もよくわからなかったのではないでしょうか。

ラインハルトがキルヒアイスの赤い髪に触るところとか、ヅカファンには萌えドキドキらしいですが、
わりと原作に忠実な踏襲です。この二人の関係のみを濃厚に描いたほうが、キルヒアイスの死と
ラインハルトの再生が銀英伝らしいのですが、ヒルダの後押しになっていました。
やはり男女のロマンス要素が決めてじゃないと宝塚としては成り立たないということなのでしょうかね。

銀英伝ファン目線での感想なので、辛口ではありますが、第1期の黎明編、小説2巻分、
アニメ26話をたった2時間半でまとめたにしては、とても良い出来だったと思います。
フェザーンのルビンスキーとドミニクが説明役に徹していたのも巧い!
「忙しい人のための銀英伝」の入門としても良かったのではないでしょうか。

宝塚の大階段は銀英伝では最高の舞台演出になってますし、何よりラインハルトのマント捌きが
とっても、ラインハルトらしい! 白、黒、紺、臙脂の軍服もお似合いラブラブ 
帝国の軍服は男役を一層素敵に見せてくれます。目の保養をさせていただきました♪

ブリュンヒルトの艦橋を思わせる東京宝塚劇場のエントランスロビー。
きもの カンタービレ♪
お土産も購入ドキドキ
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

今日もハードスケジュールです(@@);;


きもの カンタービレ♪ Facebookページ