リアルタイムの記事を優先してあげていたら、あれから2ヶ月が経過してしまいましたあせ

『きもの学』は、きもの文化にまつわる染織の世界を通して日本文化を学べるよう開講され、
11年目となりました。学識経験者、研究者、着付、流通等でご活躍の方々を講師に迎え、
きものにまつわる染織の世界を多方面から学べる夏期集中セミナーですメモ

本来は京都学園大学の学生さん向けの講座なのですが、場所が京都なだけに社会人聴講生は
その道のプロの方ばかりで、全くきものを知らない人とすごくきものを知っている人が受講する
という、講師の先生泣かせのとても稀有な講座となっています。
きもの カンタービレ♪ きもの カンタービレ♪
すべての講座は受講できなかったのですが、受講した講座の中から抜粋してご紹介しますビックリマーク

『日本のきもの+』編集発行人である清田のり子先生と宮城県七里ケ浜の稲妻呉服店さん。
清田先生からは、現代生活ときものの話。衣服はすべての生活の中から育ったもの。
洋服は着装が簡単で活動的ではあるけど、きものは着る人がいてはじめて衣服として完成するもの。
きものならではの楽しみを大切に、スローライフだからこそ見えてくるものを大切にと。
稲妻呉服店さんは、3.11の震災で「もうきものどころじゃない」とおっしゃる方に「あきらめないで!!」
と働きかけ、低コストで1000着もの塩浸かりのきもののメンテナンスを受けられました。
人の思いをきく、思いをつなぐ、街のきもの屋さんとして素晴らしいお仕事をされていらっしゃいます!
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
『日本のきもの+ぷらす』VOL.2/NO.48の特集「衣(きもの)は甦る」でも特集されています。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

奈良女子大学大学院教授で内科医師の高橋裕子先生とカメラ
日本きもの学会の会長をつとめられています。塩沢研修旅行でお世話になりましたm(_ _ )m
医師でありきもの愛好家としての立場から、きものを着る事は果たして、健康にプラスか?
帯は本当に苦しいのか?、最新の機械で実際に衣服圧を計って検証されたのだそう。
本来帯は苦しくないようにできているものであり、着付けの問題!という結果がでたというお話。
ちなみに、高橋先生はテレビ番組への出演依頼で「きものだと医者に見えないのできもので
こないで欲しい」といわれた事もあるそうです。ですが「地味なきもので!」といわれたときには、
京友禅や辻が花を着ていかれたという本物のハンサムウーマン。カッコイイですビックリマーク
高橋先生のしていらした麻の帯は、月がお好きな小千谷の樋口隆司先生の作品。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

NHK EテレでO.Aされた「直伝 和の極意」「趣味Do楽」の案内人もつとめられた安田多賀子先生。
きもの、衣服は心を伝える。きもの選びは心選びというお話から、きものの種類とシチュエーション
との調和のお話がありました。喪服のお話では第一礼装である黒の五つ紋付のきものは、
比翼をつけ華やかな帯をあわせることで、礼装として着られるものでもあるというお話も。
喪服としての装いで、黒紋付にあわせる黒羽織の羽織紐は黒でも白でもよろしいとの事でした。

先日の伊勢神宮参拝は安田多賀子先生ともご一緒させていただきました。
きもの学は参拝の前のこと。安田先生も伊勢神宮特別参拝の洋装のドレスコードにあわせた
きものの装いに悩んでしまうというお話をされていて、私もご相談させていだだきました。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

服部和子きもの学院副院長の服部真樹子先生。
きものの用語と着付けの基礎知識のお話。着付けの実演もありました。
この日の装いは赤富士にUFOが飛んだらという茶目っ気のあるもの。簪がUFOでした。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

藤井健三先生のお話は、きものの文様の歴史的背景についての考察。文様と紋様の違い。
文様につけた意味合いや込められた願いなどについても詳細に。同じ形を繰り返すのは
神との対話のために必要としてつくられたものであり、ただ複数つくられたものではないと
いうお話は、紅型の型紙の話に通じるものがありました!
公家装束の有職文様、武家の麻の染め物に表される小袖文様。吉祥は大概に蓬莱模様。
蓬莱思想と信仰の文様表現の実証など。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

長くなりましたので、一度区切ります(^-^)/
写真は講師の先生方に撮影及びきものカンタービレ♪への掲載の許可をいただいたものです。


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