「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったものですね。今日は肌寒いくらいです。
でも来週から暑さがぶり返すそうなので、秋はまだまだ先のことでしょうか![もみじ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/312.gif)
お彼岸になると咲くといわれる曼珠沙華![彼岸花](https://emoji.ameba.jp/img/user/oh/ohaa1224/190844.gif)
残暑が厳しかったせいか、今年は開花が遅れているようです。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/06/wingofkimera/08/fc/j/o0450033912199818769.jpg?caw=800)
9月も残すところ1週間!あまり単衣に袖を通さないまま袷の時期を迎えることになりそうです。
そして、10月いっぱいは単衣で過ごすことになるような気がします(-。-;)
レポのつづきがいくつか残っていますが、たくさんご要望をいただいているので、
「ご質問にお答えします!」を再開いたします。
【質問】
夏のきものの汗のお手入れどうしていますか?
いちいち悉皆屋さんにだしているのですか?
【答】
きものを脱いだ後、すぐに 自分で簡単な汗抜きをしています。
ただし、縮みやすい絽ちりめんと御召は自分ではしません。プロにお任せしています。
汗は乾燥すると見えなくなりますが、成分は残ったままなので、いつか必ず黄変します![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
そして、汗は水性のシミなので丸洗い(ドライクリーニング)では落ちません![!!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/176.gif)
先日、京都滞在中に染色補正師の森本景一さんに実地研修をしていただきました。
以下、森本さんに教えていただいたことから抜粋してご紹介いたしますφ(.. )
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/12/wingofkimera/67/bf/j/o0220016512200116887.jpg?caw=800)
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/12/wingofkimera/6f/15/j/o0220016512200132998.jpg?caw=800)
①きものハンガーに掛けて、脇、背中など汗をかいた場所にL型霧吹きで水霧をかけます。
左脇、右脇、背中と部分部分で分けて行なっています。こちらは夏の絽(正絹)の小紋です。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/11/wingofkimera/06/da/j/o0450033712200069475.jpg?caw=800)
これぐらいビショビショになるまで濡らします。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/11/wingofkimera/e3/74/j/o0450033812200072065.jpg?caw=800)
輪シミのように汗の跡が浮き出ているのがわかりますでしょうか?
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/11/wingofkimera/67/7c/j/o0450033912200079351.jpg?caw=800)
②汗の跡が出たら、晒し木綿で押さえて水を移しこんでいきます。擦ってはいけません![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
生地についた水は、乾いた場所に移動する性質があるので、汗シミ抜きにはこの原理を
利用するのだそうです
。この作業を一度でダメなら何度か繰り返します。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/12/wingofkimera/8f/31/j/o0220016612200099190.jpg?caw=800)
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/12/wingofkimera/95/c9/j/o0220016512200086728.jpg?caw=800)
押さえる!叩く!擦らない! 何故なら、絹はとても水に弱い繊維だからです。
水を含むとふやける性質があります。(人の肌が水中にあるとふやけてくるのに似てるかも)
この状態で擦るとスレを起こしてしまうのだそう。物理的に繊維の表面が切れた状態になります。
なので、水をつかったシミ抜きは、絹地にリスクを伴うことを忘れないでください!とのこと。
こちらは緞子地の袷の訪問着の汗抜き。
緞子は朱子織のひとつで、厚地で光沢があり華やかな生地ですが、摩擦に弱い生地なので、
自分で汗抜きはせずに、森本さんにお願いいたしました。
袷のきものは裏返してハンガーに掛けます。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/13/wingofkimera/07/44/j/o0450033812200211789.jpg?caw=800)
乾いている状態では全くわかりませんが、水霧をかけると簡単に汗の跡が浮き出てきました!
着用から時間が経っているので汗が固まっています…。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/12/wingofkimera/00/3b/j/o0450033812200103793.jpg?caw=800)
絽の小紋と同じように水を晒し木綿に移しこんでいきます。
中々落ちないので小さなブラシで落としていますが、これはプロの技です。
裏が酷い時は表地にも汗が染み通っているので、表にも水霧を吹きつけて同じように
晒し木綿に移し込みます。この汗抜きは最後まで見届けていないので、さらに処置を
してくださったのだと思います。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/14/wingofkimera/13/7d/j/o0220016612200226099.jpg?caw=800)
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/14/wingofkimera/33/7f/j/o0220016512200226100.jpg?caw=800)
着用の度に自分でできるくらいの汗抜きをしていれば、100%の汗抜きは無理でも、
将来の黄変はかなり防げるとのことでした。
汗の量が多い場合は着用の際に、汗で濡れた状況で擦れていたり、色移りすることも。
背中の帯枕のあたる部分は、きものの色が帯に、帯の色がきものに移ることがあります
。
(染色の染めの行程で蒸しという作業がありますが、その状況に近いかも?)
染めた生地を蒸して熱を与え染料を発色させ定着させるのですが、シミや汗がついた状況
で熱を与えると同じようなことになります。
つまり、シミがついたままでのアイロン掛けは禁物とのことでした![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
私は、着用時間が長いのと、堅牢度の弱い植物染料染めのきものが多いことから、
色移りしてしまった!というような状況はしょっちゅうなのですが、染料は落ちるのが自然!
くらいに思っているので、見えないところはあまり気にせず、無理に落とさないようにしています。
むしろ、きものや帯の生地を痛めてしまうことのほうが怖いと思います(゚_゚i)
汗抜きにつかう、森本さんオススメのL型霧吹きです。
不器用な私は上手く使いこなせませんでした(x_x;)
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/14/wingofkimera/07/b8/j/o0294022112200296172.jpg?caw=800)
Amazonからも購入できます↓ とってもお安いです![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
L型キリフキ
画材用として販売されています。そういえば陶芸でもつかいますね![ひらめき電球](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/089.gif)
![](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fws.assoc-amazon.jp%2Fwidgets%2Fq%3F_encoding%3DUTF8%26ASIN%3DB0020VG362%26Format%3D_SL294_%26ID%3DAsinImage%26MarketPlace%3DJP%26ServiceVersion%3D20070822%26WS%3D1%26tag%3Dads01-22)
![](https://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=ads01-22&l=as2&o=9&a=B0020VG362)
私は今は、パンを焼く時につかう繊細ミスト霧吹きをつかってます。
私がつかっているものと同じものではないのですが、似たものがありました。
Amazonから購入ができます。↓
繊細ミスト 霧吹き
![](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fws.assoc-amazon.jp%2Fwidgets%2Fq%3F_encoding%3DUTF8%26ASIN%3DB004J7UEB0%26Format%3D_SL294_%26ID%3DAsinImage%26MarketPlace%3DJP%26ServiceVersion%3D20070822%26WS%3D1%26tag%3Dads01-22)
きもののお手入れが自分で楽にできたら、きものを着る機会は増えると思うのですが、
はじめは私も失敗したこともあります。でもそれが勉強になったと思います。
一朝一夕にできるものでもありませんし、何事もやってみなければわからないものです。
シミ抜きはやっているうちに慣れてきますし、きものは着るものであり消耗品と割り切って
しまえば日常着としてのきもののお手入れぐらいは、自分でできるようになります。
箪笥の肥やしにしてしまうよりは、ぜひ着ることをおススメいたします。
ベンジンなどの溶剤をつかったシミ抜きについては、また次回レポします。
実地研修のご指導をくださいました、森本景一さん、本当にありがとうございましたm(_ _ )m
![きもの カンタービレ♪ Facebookページ](https://stat.ameba.jp/user_images/20131014/19/wingofkimera/c9/1e/p/t01820058_0182005812716080086.png?caw=800)
でも来週から暑さがぶり返すそうなので、秋はまだまだ先のことでしょうか
![もみじ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/312.gif)
お彼岸になると咲くといわれる曼珠沙華
![彼岸花](https://emoji.ameba.jp/img/user/oh/ohaa1224/190844.gif)
残暑が厳しかったせいか、今年は開花が遅れているようです。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/06/wingofkimera/08/fc/j/o0450033912199818769.jpg?caw=800)
9月も残すところ1週間!あまり単衣に袖を通さないまま袷の時期を迎えることになりそうです。
そして、10月いっぱいは単衣で過ごすことになるような気がします(-。-;)
レポのつづきがいくつか残っていますが、たくさんご要望をいただいているので、
「ご質問にお答えします!」を再開いたします。
【質問】
夏のきものの汗のお手入れどうしていますか?
いちいち悉皆屋さんにだしているのですか?
【答】
きものを脱いだ後、すぐに 自分で簡単な汗抜きをしています。
ただし、縮みやすい絽ちりめんと御召は自分ではしません。プロにお任せしています。
汗は乾燥すると見えなくなりますが、成分は残ったままなので、いつか必ず黄変します
![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
そして、汗は水性のシミなので丸洗い(ドライクリーニング)では落ちません
![!!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/176.gif)
先日、京都滞在中に染色補正師の森本景一さんに実地研修をしていただきました。
以下、森本さんに教えていただいたことから抜粋してご紹介いたしますφ(.. )
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/12/wingofkimera/67/bf/j/o0220016512200116887.jpg?caw=800)
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/12/wingofkimera/6f/15/j/o0220016512200132998.jpg?caw=800)
①きものハンガーに掛けて、脇、背中など汗をかいた場所にL型霧吹きで水霧をかけます。
左脇、右脇、背中と部分部分で分けて行なっています。こちらは夏の絽(正絹)の小紋です。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/11/wingofkimera/06/da/j/o0450033712200069475.jpg?caw=800)
これぐらいビショビショになるまで濡らします。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/11/wingofkimera/e3/74/j/o0450033812200072065.jpg?caw=800)
輪シミのように汗の跡が浮き出ているのがわかりますでしょうか?
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/11/wingofkimera/67/7c/j/o0450033912200079351.jpg?caw=800)
②汗の跡が出たら、晒し木綿で押さえて水を移しこんでいきます。擦ってはいけません
![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
生地についた水は、乾いた場所に移動する性質があるので、汗シミ抜きにはこの原理を
利用するのだそうです
![ひらめき電球](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/089.gif)
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/12/wingofkimera/8f/31/j/o0220016612200099190.jpg?caw=800)
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/12/wingofkimera/95/c9/j/o0220016512200086728.jpg?caw=800)
押さえる!叩く!擦らない! 何故なら、絹はとても水に弱い繊維だからです。
水を含むとふやける性質があります。(人の肌が水中にあるとふやけてくるのに似てるかも)
この状態で擦るとスレを起こしてしまうのだそう。物理的に繊維の表面が切れた状態になります。
なので、水をつかったシミ抜きは、絹地にリスクを伴うことを忘れないでください!とのこと。
こちらは緞子地の袷の訪問着の汗抜き。
緞子は朱子織のひとつで、厚地で光沢があり華やかな生地ですが、摩擦に弱い生地なので、
自分で汗抜きはせずに、森本さんにお願いいたしました。
袷のきものは裏返してハンガーに掛けます。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/13/wingofkimera/07/44/j/o0450033812200211789.jpg?caw=800)
乾いている状態では全くわかりませんが、水霧をかけると簡単に汗の跡が浮き出てきました!
着用から時間が経っているので汗が固まっています…。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/12/wingofkimera/00/3b/j/o0450033812200103793.jpg?caw=800)
絽の小紋と同じように水を晒し木綿に移しこんでいきます。
中々落ちないので小さなブラシで落としていますが、これはプロの技です。
裏が酷い時は表地にも汗が染み通っているので、表にも水霧を吹きつけて同じように
晒し木綿に移し込みます。この汗抜きは最後まで見届けていないので、さらに処置を
してくださったのだと思います。
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/14/wingofkimera/13/7d/j/o0220016612200226099.jpg?caw=800)
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/14/wingofkimera/33/7f/j/o0220016512200226100.jpg?caw=800)
着用の度に自分でできるくらいの汗抜きをしていれば、100%の汗抜きは無理でも、
将来の黄変はかなり防げるとのことでした。
汗の量が多い場合は着用の際に、汗で濡れた状況で擦れていたり、色移りすることも。
背中の帯枕のあたる部分は、きものの色が帯に、帯の色がきものに移ることがあります
![汗](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/028.gif)
(染色の染めの行程で蒸しという作業がありますが、その状況に近いかも?)
染めた生地を蒸して熱を与え染料を発色させ定着させるのですが、シミや汗がついた状況
で熱を与えると同じようなことになります。
つまり、シミがついたままでのアイロン掛けは禁物とのことでした
![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
私は、着用時間が長いのと、堅牢度の弱い植物染料染めのきものが多いことから、
色移りしてしまった!というような状況はしょっちゅうなのですが、染料は落ちるのが自然!
くらいに思っているので、見えないところはあまり気にせず、無理に落とさないようにしています。
むしろ、きものや帯の生地を痛めてしまうことのほうが怖いと思います(゚_゚i)
汗抜きにつかう、森本さんオススメのL型霧吹きです。
不器用な私は上手く使いこなせませんでした(x_x;)
![きもの カンタービレ♪](https://stat.ameba.jp/user_images/20120922/14/wingofkimera/07/b8/j/o0294022112200296172.jpg?caw=800)
Amazonからも購入できます↓ とってもお安いです
![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
L型キリフキ
![ひらめき電球](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/089.gif)
私は今は、パンを焼く時につかう繊細ミスト霧吹きをつかってます。
私がつかっているものと同じものではないのですが、似たものがありました。
Amazonから購入ができます。↓
繊細ミスト 霧吹き
きもののお手入れが自分で楽にできたら、きものを着る機会は増えると思うのですが、
はじめは私も失敗したこともあります。でもそれが勉強になったと思います。
一朝一夕にできるものでもありませんし、何事もやってみなければわからないものです。
シミ抜きはやっているうちに慣れてきますし、きものは着るものであり消耗品と割り切って
しまえば日常着としてのきもののお手入れぐらいは、自分でできるようになります。
箪笥の肥やしにしてしまうよりは、ぜひ着ることをおススメいたします。
ベンジンなどの溶剤をつかったシミ抜きについては、また次回レポします。
実地研修のご指導をくださいました、森本景一さん、本当にありがとうございましたm(_ _ )m
![きもの カンタービレ♪ Facebookページ](https://stat.ameba.jp/user_images/20131014/19/wingofkimera/c9/1e/p/t01820058_0182005812716080086.png?caw=800)