夏のきものの大敵は、気温が高いということがあるのですが、それより不快なのは湿度です。
夏に着ていて快適といわれるきものは、張りがあって肌に纏わりつかないのが特徴。
風が抜けてべたつかずいいのですが、空気を含んで体型2割り増しぐらいに見えます(x_x;)
なので、きもの生活をしているわりに麻のきものは敬遠しがちです。
でも真夏の蒸し暑い日にサラッと着ていらっしゃる、きもの巧者の方に憧れてるので、まずは
着慣れるためにも、たまには麻のきもの着て出掛けるように心がけてます。
きもの カンタービレ♪

菊菱文様の越後上布に変わり織の夏帯をコーディネートしました。
金魚の麻の日傘は遊中川with前原光栄商店のもの。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
この変わり織の夏帯は軽くてとっても楽。こういう軽い帯の時には帯板をつかわず、帯〆
の結び目のところに名刺か懐紙でも大丈夫です。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
バッグはRADLEYのシグネチャーシリーズ、ぞうりは四谷・三栄の夏ぞうり
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
※同じコーディネートなので、過去の写真からの流用

越後上布といえば、超高級な夏織物の代名詞ビックリマーク
今は年に数反しか織られなくなってしまったこともあって、中々お目にかかれません。
こちらは、きもの学会の研修旅行の際に見せていただいた、重要無形文化財の指定条件を
満たしている、越後上布です。この手くびりによる絣模様は今ではほとんどつくられていません。
参考までにお聞きしたお値段は相当なものでした…(-_\)(/_-)三( ゚Д゚)

【越後上布の重要無形文化財指定条件】
①すべて苧麻を手績みした糸とつかう
②絣模様は手くびりによるもの
③居座機で織ること
④シボ取りをするときは、湯もみ、足ぶみによること
⑤晒しは雪晒し
きもの カンタービレ♪

左◇重要無形文化財指定の越後上布
右◇私が着用しているラミーの糸がつかわれた越後上布
見た目にさほど違いはないのですが、糸の細さが違います。
そして価格の差は桁違いです( ̄□ ̄;)
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

きもので生活しているものとしては、重要無形文化財の指定条件を満たしていなくてもいいので、
もっとお安い越後上布が市場に流通してくれたらいいのになあ~と思ってますが、
きものを着ることが非日常となってしまった今では、ブランド物を買う感覚で価格の高いもの、
付加価値があるものをお求めになられる方ばかりだそうで、そちらの需要を満たすものしか
つくられないようです。う~ん、残念(_ _。)
もちろん重要無形文化財のものはその技術を伝承していくために、経済力のある方が
バンバン買ってくださるのは、きものの将来を憂うものとして感謝したいぐらいです。
できたら箪笥のこやしにせずに、ぜひ着て見せていただきたいと思ってます('-^*)/


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