お茶をはじめられるという方から、お稽古に着ていくきものについてのご相談をいただいて
おりますので、経験上思うことをちょっとだけ。

メンテナンス(悉皆、仕立て直し)に極力お金を使いたくないと思うなら、
ネットに入れて洗濯機で洗える化繊や木綿、ウールのきものを、(2010年8月10日のブログ参照 )
絹のきものを着たいなら、多少汚れても目立たない濃い地色の縮緬をおすすめいたします。

ちなみに絹には自然浄化作用のようなものがあるそうなので、着用ごとに洗う必要はありません。
ファンデーションや衿、袖口のシミ抜きが自分でできれば、(2010年7月1日のブログ参照 )
あとでまとめて悉皆屋さんに。丸洗い(きものを解かずに洗うドライクリーニングのようなもの)、
もしくは洗い張り(きものを解いて反物の状態に戻して水洗い)そして仕立て直しをしてもらうこと
になります。

きものが汚れることが気になって…となってしまうと、本末転倒になってしまうと言いますか、
きものに慣れることが大切なのに、もったいなくて着れないということになってしまいがちです。

ならば、水に強く丈夫な紬をおすすめしないのはなぜなのか?

お茶席に紬でいくことはないですが、お稽古には紬でいくこともあります。
ですが、やはり紬はお点前に向かないと実感していますひらめき電球
とくに大島や久米島は座る時に裾が広がりやすくみっともないことになりやすいのです。

縮緬ですと裾が自然にストンと落ちてくれて上手く足の下に収まるのですが、紬は裾が開きやすく
居住まいを正す前は裾が広がってしまい長襦袢が見えてしまうようなこともあったりします。

お茶のお稽古ではいざる所作が多いので、きものは痛みますし汚れます。
そういう面では丈夫でしかも水に強い紬のほうが良いのですが、座ったり立ったりする所作が多い
からこそ、どっしりとした縮緬の小紋のほうが所作が楽だと思います。

まずはリサイクルショップなどで、お稽古着として着倒しても惜しくない
と思えるくらいの小紋を探してみることをおすすめします。
もちろん誂えるのが一番ですが、高額なものは汚したくないと思ってしまいがちなので、
きものでのお稽古に慣れるまでは、惜しみなく着ることができるものを用意されるといいでしょう。

そしてリサイクルで買われる場合は、自分のサイズにあうものを妥協せずに選んでください。
(ピッタリでなくても必ず自分のサイズにお直しができるものを)
きものは多少寸法が違っても着ることはできます。
ですが、自分にあったサイズのものをきちんと着れるようになってからでないと、いつまでたっても
自分の身体にあう本当にあう楽な着つけの仕方がわからないものなのです。
私も母からののお下がり(丈も身幅も大きすぎ裄は短い)のきもので着つけを練習している時は
押さえの紐やコーリンベルトをつかっていたので、きものは窮屈で面倒と思っていたのですが、
自分サイズに仕立て直してから着るようになって、身体にあう楽な着つけがわかるようになりました。

きものを着ることに慣れてしまえば、汚れも気にならなくなりますし(不思議と汚さなくなります)
自分に似合うきもの、そして本当に必要なきものがよくわかるようになります。
誂えるのはそれからでも大丈夫。そのほうが高額なきものを誂えても後悔しません。
きものに関しては、どんな着付教室へ通うより『習うより慣れろ』ですビックリマーク

今日(もう昨日ですね)の装いは、お茶のお稽古には向かないとつくづく実感した久米島紬。
枯葉木にとまっている鳥が描かれた染め帯をコーディネートしました。
きもの カンタービレ♪ きもの カンタービレ♪
山吹色の帯あげに煉瓦色の帯〆をあわせました。
この帯をするのも今年は今日が最後です。
きもの カンタービレ♪ きもの カンタービレ♪
お茶のお稽古納めでした。
床の間のお軸は「洗世塵」14代御家元淡々斎のもの。
世俗の塵を洗い流しお稽古納めをするということでしょうか。年の瀬に相応しいですね。
きもの カンタービレ♪ きもの カンタービレ♪
あむあむふわわのニットケープで。
きもの カンタービレ♪ きもの カンタービレ♪
バッグはジャマン・ピュエッシュ。まちがあるので大きさのわりには荷物が入る使いやすいトート
です。購入したのは12年前くらいでしょうか。お気に入りで色違いで3つ揃えた内のひとつドキドキ
きもの カンタービレ♪ きもの カンタービレ♪

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