きもの文化検定1級の練習問題にこんなものがございました。

【問い】 武具の飾りや払子などに用いられた動物の毛で、“白熊”と表記するものは
     何と読みますか?また、何の毛ですか?
【答】  はぐま ヤク
【解説】 武具の飾りなどに中国産のヤクの毛が使われた。
     白い毛を白熊(はぐま)、黒い毛を黒熊(こぐま)、赤い毛を赤熊(しゃぐま)という。

ヤクは牛の仲間なのにどうして熊なんでしょう~(-"-;?
いわれてみればこの飾りは、獅子舞にもついていますし、戦国武将の鎧兜についていたり、
戊辰戦争の官軍の毛付陣笠につかわれたり、シンボル的なものとして印象的ですが、
きもの文化検定1級の出題の幅が広すぎる( ̄□ ̄;)!!と思いました。面白いですけど。

過去には、皇太子ご夫妻のご成婚の装束も問題になりました。
ならばココは抑えておくべきでしょう!!
日本の国技である相撲の行司装束です軍配

現在の行司装束は、大相撲の家元格であった吉田司家の選定により、明治43年夏場所から
定められました。
その結果、鎌倉時代の鎧直垂風の装束に烏帽子は古式の折烏帽子になったのだそうひらめき電球

直垂の素材は、幕下格行司(はだし行司ともいう)以下は、一年を通して木綿地、
十両格行司以上は、絹地、5月7月9月の三場所は透け感のある夏もの
(薄麻地と表記されているところもありますが、近くでみたら麻ではなさそう…。)
色や文様に定めはなく、金銀糸をつかって行司各自の家紋やスポンサーにまつわるデザインの
ものが多いようです。有職故実に則ったシックな装いもみられます。

胸紐、菊綴、軍配の房緒の色、履物、物具は階級によって定められています。
菊綴は丸組み紐(もの字)ではなく、水干のような鎧直垂の房であることも特徴の一つ。
袖括りの紐は丸組紐(括りやすい実用面から)、裾の括り紐は幕下格行司以下は丸組紐、
十両格行司以上は袴を括らないので平紐です。

【階級】序の口格行司、序二段格行司、三段目格行司、幕下格行司
【菊綴、房色】黒又は青(緑のこと)
【履物、物具】素足で袴は膝下まで括りあげる
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
【階級】十両格行司
【菊綴、房色】青(緑のこと)白
【履物、物具】白足袋(土俵控えの入場時は草履)
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪ きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
【階級】幕内格行司
【菊綴、房色】紅白
【履物、物具】白足袋(土俵控えの入場時は草履)
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
【階級】三役格行司
【菊綴、房色】朱
【履物、物具】白足袋、上草履、印籠
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
【階級】立行司(大関格)式守伊之助
【菊綴、房色】紫白
【履物、物具】白足袋、上草履、短刀、印籠
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
【階級】立行司(横綱格)木村庄之助
【菊綴、房色】総紫
【履物、物具】白足袋、上草履、短刀、印籠
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
相撲は神事でもあり、行司は土俵祭りでは神職を務めます。
日本の国技にはこんなにも美しい装束に彩られた審判がいるのです。
このことが日本人にも知られていないことが何だか勿体無い(=◇=;)

きもの文化検定の問題としてもこれは相応しいと思いますが、どうでしょう。
いずれにしても、きもの好きなら知っておいても損はない知識です('-^*)/


きもの カンタービレ♪ Facebookページ