衣紋道高倉流二十五世宗家 宗会頭であられる仙石宗久先生の源氏物語講座へメモ
きもの カンタービレ♪ きもの カンタービレ♪
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はじめに色のお話がありました。
平安時代には今のような照明はなく、儀式は夕方からはじまり明け方に家に帰り眠るような
生活のため、装束の色は夜の月明かりや松明の灯りでみる夜の色であり、現在の色目とは
全く違うものだそうです。
薄いピンク色は赤色に見え、紫は黒に見えるそう。黄色は素晴らしく栄えるとのこと。
市川団十郎さんも金比羅歌舞伎で助六を演じた際に、歌舞伎座の照明の下では紫のものが
蝋燭の灯りの下だと黒くなってしまうことに気がついたとお話されていたそう。
藤色がどんぴしゃりと紫に見える色なのだとか。

平安時代の夜の生活で生まれた色が薄い重ねの色目の色。
源氏物語の頃の絹は薄く、重ねることによって生まれる透け感の美しさで重ねの色目と
しました。後に強装束の出現によって透けることがなくなったことにより、表地の外側に
裏地をみせる、“おめり/(中陪・なかべ)”が生まれます。
なので、紫式部の書いた源氏物語には“おめり”がでてこないのだそうですひらめき電球

“おめり/(中陪・なかべ)”現在の十二単のことに関しては、
2010年10月15日のブログ女房装束(きもの検定対策)に詳しく書いています。

第4回のテーマは「光(一世源氏)」の装いと加冠の儀

前回、青表紙本から解説いただきました、光君が童姿から大人姿になる様子をさらに詳細に
ご説明いただきました。
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大蔵卿が、童姿の光君の下げ総角(さげみづら)を解き、御髪を整えて御髪を削ぎ細い紐を用いて
頭の上に髻をつくります。空頂黒さくをつけ、はずし、左大臣がその髻をさらに結い冠をつけます。
左)空頂黒さく / 右)冠 紋羅(夕霧の装束用につくられたもの)
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
冠をつけててから装束を改めるために、清涼殿から下侍の間へ移動します。
このシーンは現在の京都御所の見取り図と写真でご説明いただきました。
階の高さが思いのほか高いので、装束をつけて上り下りできるものなのかお聞きしましたところ、
現在の御所は江戸時代に造られたもので平安期の御所はもっと低かったそうです。

光君はこのときはまだ無位なので黄色の縫腋袍(ほうえきのほう)を。こちらは小葵文様です。
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沓はかのくつ、檜扇、シャク
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儀仗(ぎじょう)の太刀。平螺鈿の太刀。
坂上田村麻呂の子孫の田村氏の紋(車前草)と五七の桐、巴の紋が入っています。
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※現在の十二単のときのお履物は?っという問いがございました。
ある宮さまのお履物をみせてくださいました。
実際にお履きになられて歩かれることはまずないのだそう。
装束の一環としておつくりになったとのこと。
高麗紋の文様です。畳の縁にもつかわれます。
昨年のきもの文化検定の問題で、繧繝が出題されているので、高麗紋も要チェックかも!?
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
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講義の後は、両国国技館の九月場所へ軍配
友人ご夫婦がご招待されご一緒させていただきました。スゴクいい席ビックリマーク

そして、今日も再び国技館へ。たまたま二日連続になったのです。
記事はまとめてあげるかも。
とりあえず寝ます。この記事もあとで加筆いたします。


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