「志ま亀 きもので遊ぶ」その1 のつづきですメモ

志ま亀7代目女主人の武内美都さん
京友禅の第一人者である川端芳之さん
きもの カンタービレ♪
武内美都さんによる、創業201年を迎えた志ま亀の歴史と京友禅のお話から。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
こちらは私もいつもお世話になっている、志ま亀さんの大番頭の岡田光一さん。
志ま亀さん独自の染めの工程の技法を説明してくださいました。
きもの カンタービレ♪
志ま亀さんの手描き友禅の特徴は、白づけ糊で柄の部分を覆って地色が浸透することを防いだ
上で地色を先に染め、その後空白になっている部分に文様を描き中糸目糊をつかって色挿しを
するという、大変手間がかかる技法。地色と文様の間の糊糸目の跡がないので、すっきりと
鮮明に描かれた文様のきものに仕上がるのだそうです。

柄の部分に白づけ糊で糊伏せ→地色を染めてから糊を落とした状態
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
空白になった部分に再び文様を描く→糸目糊を置き、色挿しした状態
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
志ま亀さんの付けさげの説明もありました。
訪問着のような絵羽ではなく、着たときに模様がすべて上を向いているものを付けさげ
といいます。
志ま亀さんの付けさげは柄がびっしりと描かれているため、肩山の部分は前身頃と後ろ身頃で
柄が分けられていてよくわかります。
↓肩山の部分。 上前の衽と上前身頃の文様は合わせて脇で調整するそう。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
川端芳之さんによる、型染めの説明。
染料を大きな刷毛で小さくぼかし柔らかい感じをだし、さらに刷毛をかえて深みをだすという
摺り友禅の丸刷毛の使い方から、(ちなみに写し友禅は色糊を駒ヘラをつかって染めます。
この技法を考案したのが、昨年のきもの文化検定1級問題に出題された広瀬治助ですひらめき電球
生型の型紙をつかった摺り友禅と網型の型紙をつかった写し友禅の違いを解説してくださいました。
川端さんのお父様は人間国宝の稲垣稔次郎氏に型絵染を手解きした方だそうです。
職人の方の後継者不足が問題になってますが、川端さんは息子さんにしっかり技術を叩き
こんでいらっしゃるとのこと。志ま亀ファンとしては心強いです。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
講座に参加した方の中から、年代ごとにコーディネートをしてみることに。
鉄紺色地の染め絵つけ柄の小紋、鶸色地の花扇文様の小紋、
ブルーグレー地の稲垣稔次郎氏の型の小紋、立派な松の黒留袖、鶯色の訪問着など。
武内さんの採点はちょっと辛口でしたが、さすがに納得の色あわせでございましたひらめき電球
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
武内さんからのご指名で和塾のスタッフの方も挑戦されました。
パッと見た感じでは印象が強すぎる志ま亀さんの付けさげですが、この方が着られると
とっても上品!狂言紋の帯を選ばれました。帯あげ、帯〆は同系色で。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
武内さんのオススメの帯は菱取りの袋帯。こちらも素敵です。
きもの カンタービレ♪
たくさんの作品を間近で見ることができ、とても贅沢な講座でございました。楽しかったです合格

講座の後は、先日別注誂えをお願いした件で、川端さんにご相談にのっていただくことに。
ホテル内の証明では色がわからないので、自然光のあるロビーまでお付き合いいただきました。
自然光で見ると、水色でもかなり緑がかっていたりグレーっぽかったりで違いがハッキリします。
しかし、こうやって見るとまたむむむむむ…( ̄□ ̄;) 誂えって難しいですねぇ。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

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