「きもの学」発展講座 受講1日目
友禅作家の羽田登先生の講義。
鴛鴦の文様で有名な人間国宝である羽田登喜男さんのご長男であり、
ご自身も京都府指定無形文化財の友禅保持者でもいらっしゃいます。
左)京都の街並、石畳などを表現した“古都随想” 右)桜
お父様の羽田登喜男先生は金沢のご出身で、加賀友禅を学ばれてから京都へ移り
京友禅をされているので、羽田工房は加賀友禅の一貫性の作家としての手法で、
京友禅を取り入れていらっしゃいます。
羽田登先生のご趣味は鮎釣りだそうで、そのせいか水をモチーフにされている
作品が多いです。
フランスのリヨンにて3ヶ月間「羽田家のきもの展」をされる際にフランス人向けに
つくられたというビデオを見せてくださり説明していただきました。
作業は一瞬のことであり、3点から5点を同時進行で作業していくそうです。
作業のできる段階にもっていくまでが大変とおっしゃっていました。
“下絵”を描いていらっしゃるところ。
“挿し彩色”の後に“地染め”をする『糊糸目』の工程。
やり直しがきかないので気が抜けないとおっしゃっていた“挿し彩色”
技術的にはやり直し可能とおっしゃっていた“糊伏せ ”
“地染め”と“水元”の作業
“地染め”をすると、きもののイメージがガラッと変わります。
以下、羽田先生のお話の覚書。
染めと織物の決定的な違いは明るさ。
織物は基本的には緯糸でしか色を挿せない。
昔はネクタイは織物中心だったが、今ではプリントものが中心となっている。
先生がフランスのオートクチュールメゾンに見学に行かれた際のお話。
エルメスはプリントの図案を考えているところは絶対に見せてくれない。
(ちなみに羽田工房ではすべて公開しているとのことでした)
60カ国に売ることを想定して作っている。
ディオールがオートクチュールを売らない国が2カ国ある。
それはインドと日本であると。
なぜなら素晴らしいナショナルコスチュームがあるからだということ。
でも日本人がきものを着なくなってしまっているので、これからは売りにくるかも(汗
っというお話も。
きものも用途や場面に応じて要求される模様付けがかわってくるというお話。
椅子に座る生活様式になった今、きものの柄のポイントは帯よりも上になったほうが
いいのではとのこと。
以前は正座をすることを前提に、上前のど真ん中、正座した時に前に出る部分が
ポイントだったが、椅子に座ったら見えなくなってしまうので、模様付けのポイント
をかえていくというお話。
かつてお父様である登喜男先生に、桜が桜に見えず説明が必要になったらダメだと言われた。
今後も具象画をやっていくっというお話もございました。
羽田先生のお話は、ユーモアもあり面白かったです。
染料と顔料を生地に用いた場合の違いを詳しく教えていただきたかったかな。。。
友禅作家の羽田登先生の講義。
鴛鴦の文様で有名な人間国宝である羽田登喜男さんのご長男であり、
ご自身も京都府指定無形文化財の友禅保持者でもいらっしゃいます。
左)京都の街並、石畳などを表現した“古都随想” 右)桜
お父様の羽田登喜男先生は金沢のご出身で、加賀友禅を学ばれてから京都へ移り
京友禅をされているので、羽田工房は加賀友禅の一貫性の作家としての手法で、
京友禅を取り入れていらっしゃいます。
羽田登先生のご趣味は鮎釣りだそうで、そのせいか水をモチーフにされている
作品が多いです。
フランスのリヨンにて3ヶ月間「羽田家のきもの展」をされる際にフランス人向けに
つくられたというビデオを見せてくださり説明していただきました。
作業は一瞬のことであり、3点から5点を同時進行で作業していくそうです。
作業のできる段階にもっていくまでが大変とおっしゃっていました。
“下絵”を描いていらっしゃるところ。
“挿し彩色”の後に“地染め”をする『糊糸目』の工程。
やり直しがきかないので気が抜けないとおっしゃっていた“挿し彩色”
技術的にはやり直し可能とおっしゃっていた“糊伏せ ”
“地染め”と“水元”の作業
“地染め”をすると、きもののイメージがガラッと変わります。
以下、羽田先生のお話の覚書。
染めと織物の決定的な違いは明るさ。
織物は基本的には緯糸でしか色を挿せない。
昔はネクタイは織物中心だったが、今ではプリントものが中心となっている。
先生がフランスのオートクチュールメゾンに見学に行かれた際のお話。
エルメスはプリントの図案を考えているところは絶対に見せてくれない。
(ちなみに羽田工房ではすべて公開しているとのことでした)
60カ国に売ることを想定して作っている。
ディオールがオートクチュールを売らない国が2カ国ある。
それはインドと日本であると。
なぜなら素晴らしいナショナルコスチュームがあるからだということ。
でも日本人がきものを着なくなってしまっているので、これからは売りにくるかも(汗
っというお話も。
きものも用途や場面に応じて要求される模様付けがかわってくるというお話。
椅子に座る生活様式になった今、きものの柄のポイントは帯よりも上になったほうが
いいのではとのこと。
以前は正座をすることを前提に、上前のど真ん中、正座した時に前に出る部分が
ポイントだったが、椅子に座ったら見えなくなってしまうので、模様付けのポイント
をかえていくというお話。
かつてお父様である登喜男先生に、桜が桜に見えず説明が必要になったらダメだと言われた。
今後も具象画をやっていくっというお話もございました。
羽田先生のお話は、ユーモアもあり面白かったです。
染料と顔料を生地に用いた場合の違いを詳しく教えていただきたかったかな。。。