きものにあまり関係がないお話です。

講談社のモーニングで連載中の『へうげもの』にハマって茶道をはじめる男性が
急増中だそうで、美術館の茶道具の展示でもメモを取りながら鑑賞する男の方を
たくさんおみかけするようになりました。

『へうげもの』←“ひょうげもの”と読みます。
日本文化に興味がある方、もちろんお茶をやっていらっしゃる方にもオススメの漫画です。
漫画だといって侮るなかれ、あくまでもフィクションではありますが、面白いですビックリマーク

戦国時代が舞台の作品の中ではめずらしく
“武”より“美”を描いた物語。
当時は国と同等の価値があったとされる茶道具の大名物や
建築、装束、香木などに重きがおかれています。

主人公は織田信長の家臣で使番であった、茶人 古田織部。
彼が武人としての出世と数寄ものとしての物欲の間で葛藤するお話です。

私のこの時代の大名物の知識は、“信長の野望”というPCゲームにあった
家宝一覧の域をでないレベルではございますが、
近年、すばらしい大名物や中興名物の公開が相次ぎ、いそいそと鑑賞にいっております。

今年の春は『家康の遺愛品』にて
“初花”と、足利義政が初花に勝るとも劣らないと評した“遅桜”を、
『細川の至宝展』では
利休作の茶杓“ゆがみ” (“泪”と双璧をなす利休最後の作)と
利休が北野大茶会で使用したといわれる 唐物尻膨茶入“利休尻ふくら”
を鑑賞いたしました。

そして明後日24日からは
三菱一号館美術館『三菱が夢見た美術館』にて、
“曜変天目茶碗(「稲葉天目」)”(8月24日~9月5日まで限定)
“付藻茄子(松永久秀から織田信長へ渡った九十九髪茄子)唐物茶入”
“松本茄子唐物茶入”が公開されます。
『へうげもの』を読んでからいかれると、楽しさ倍増は間違いないです 合格

現在11巻まで講談社より刊行されています。

へうげもの(11) (モーニングKC)

ネタバレになってしまいますので、ちょっこっとだけご紹介

第1席(第1話のことです)は、織田信長が帝から拝領された“蘭奢待”という香木から
始まり、織田家中の甲冑装束の考察、平蜘蛛の茶釜を所有する松永久秀の裏切り、
信長が所望しつづけるも断り、久秀は最後に平蜘蛛の茶釜に爆薬を詰めて爆死、
使番として城内に入った古田織部は、爆破された茶釜の蓋を拾い集め信長に差し出します。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪
フィクションですが、信長を筆頭に織田家中の装束が興味深いです。
きもの カンタービレ♪
戦国ものではあまり描かれない織田信長の弟で茶人の有楽斎。
きもの カンタービレ♪
文武両道の人、細川藤孝。顔のモデルは元総理の細川護煕さんです。
きもの カンタービレ♪
(C)Yoshiro yamada ISBN4-06-372484-5 
へうげもの(1) (モーニングKC (1487))


きもの カンタービレ♪ Facebookページ