きもので生活するにあたって悩みの種だったのは、長襦袢の半衿つけと
きもののシミ抜き+クリーニングです。

裁縫が大の苦手な私は、信頼の出来る和裁師さんに三河芯と半衿をつけていただいてます
自分でやろうと幾度か試みたのですが、やはり苦手なモノは苦手あせる
三河芯と半衿をつけるだけで、5時間くらいかかったことや←えっ(・・;)
力を入れて縫いすぎて、襟元が餃子の様になってしまったこともあり←オイオイΣ(゚д゚;)
無理をするのはやめることにいたしました(゚ー゚;
礼装時以外の長襦袢は化繊にして、三河芯と化繊の半衿をつけたまま、ガラガラと
洗濯機で洗ってしまいます  なので、上手な方につけていただかないと ( ̄ー ̄;
三河芯が弱くなってきたらプラスティックの芯を挿入。
1シーズン3枚の長襦袢を着回しています。

きもののファンデーションのシミ抜きには石油エーテルの“リグロイン”を使用。
リグロインはベンジンよりも揮発がよく、輪ジミになりにくい気がいたします合格
麻ふきんにリグロインを思い切りよく染み込ませ、きもののシミがあるところの裏に
ガーゼタオルをおいてから移し込むように叩きます。
必ず生地に対して縦方向で伸ばすようにします。
リグロインを大胆に使うのが輪ジミにならないコツですが、きものの素材にもよりますので、
あえてオススメはいたしませんあせる 
植物染料染、泥染は変色するものもございます。
それから一越縮緬は輪ジミになりやすいので要注意です。
される前には、下前や八掛でお試ししてからのほうがよろしいかと。
心配な方は、やはり専門業者にお願いするのが良いと思います。
ファンデーション以外のシミ抜きには、悉皆屋さんから譲っていただいたブラシを使います。
抹茶などは乾いたあとにブラシで叩いたのち、リグロインを使用。キレイに落ちることが多いです。
ペペロンチーノの油やサラダのドレッシングなどはブラシをリグロインに浸してから叩いて落とします。
油シミは落ちることが多いですが、お醤油やワインなどのシミは落ちないこともあります。
小さな落ちないシミはアイロンをあてないようにして、シーズン中着倒した後、悉皆屋さんに
お任せすることにしています。

“リグロイン” 薬局で手に入ります。
きもの カンタービレ♪ border=

裏面がガーゼになっているタオルと麻ふきんは、吸水性が良くシミ抜きにお役立ちです。
きもの カンタービレ♪ border= きもの カンタービレ♪ border=

悉皆のプロの方から譲っていただいたブラシ。
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きものは着終わったあと、きものハンガーに朝まで掛けておき、畳む前には軽くアイロンをあてます
アイロンは高温でサッとあてるのがコツ。必ず晒しの当て布を使い、当て布に霧吹きします。
鬼シボ縮緬や御召は撚りがあるせいか吊るしておくだけでかなりのシワがとれるので、アイロンをあてず
畳んでしまうことが多いです。
シミが出来てしまったところにアイロンをあててしまうと,シミが落ちにくくなることがあるので
(染色で蒸して色を定着させるのと同じことでしょうか)、畳む時にできるだけのばすようにして、
アイロンは避けます。
麻の〝きもの〟は着終わったらきものハンガーに掛けて、脇や背中など汗をかいたところに
当て布ではなく直接霧吹きをして汗をとばします。
リネン(西洋の麻)はアイロンOKですが、日本の麻は高温では繊維が折れてしまうので
アイロンは厳禁だそうです(゚ー゚;
敷きのしをした後、そのまま畳み、畳シワはそのままにするように指導されました。
琉球壁上布は名前は上布でも麻ではなく絹なので、高温にも強いのでアイロンをあてます。
絽の小紋や生紬と同じく、当て布に霧吹きし、アイロンをあててから畳みます。
こちらの汗ジミ抜きはシーズン中に着倒した後、悉皆屋さんにお任せすることにしています。
着終わった直後にはわかりませんが、汗ジミは後から浮き出てきます。
大丈夫なように思っていたら、後から浮き出てくることが多々ありました。

多くの方はきものを着ることが非日常なので、極端に汚れを心配されるようですが、
きもので生活することが日常になってしまえば、きものは季節を装い楽しめる単なる衣服です。
お洋服でもニットやスーツなどはドライクリーニングですし、専門業者にお願いするのは同じこと。
汚れることを気にしすぎて、職人が丹誠込めてつくったきものを箪笥のこやしにしてしまうのは、
何とももったいない気がしてしまうのですがどうでしょうか(^_^;)?