泥染の本場大島紬です。

紬とは本来、真綿もしくは生糸にならない繭屑を
紡いで糸にして染め織られた生地のこと。
でも、大正時代より大島紬には手紡ぎ糸ではなく
機械で精錬された絹糸がつかわれています。
なので紬とはいうものの、他の紬のようにざっくりした
風合いはなくしなやかな生地です。

伝統的な絣柄は、奄美大島の自然を模様化したものが
多く、明治後期に絣糸作りのための『締機』が開発された
ことにによって、模様がいっそう精緻になりました。
括り糸の役目を果たす木綿糸を経糸に、絹糸を緯糸に
つかい固く打ち込みながら織って『絣筵』をつくります。
絣筵を車輪梅(テーチ木)の煮汁で20回ほど染めて
専用の泥田に浸して揉み込みます。この工程を何回も
繰り返すことによって車輪梅のタンニン酸と泥の鉄分が
化合し、渋く鮮やかな地色に染まるのです。
絣部分の色付けはその部分だけを解いて染めた後に
すべての絣筵を解いて、染めた絣糸を高機にかけて
7㎝ほど織っては針で柄合わせをしながら織りすすめます。

気が遠くなるような工程を重ねて織られる美しい織物です。

きものカンタービレ♪

きものカンタービレ♪

きもの◆泥染 赤花 本場奄美大島紬
帯◆オフ白地 赤×黄色×ピンク 幾何学文様 綴帯
帯〆◆赤 冠組/道明
ぞうり◆紬地台 大島紬花緒  赤前坪/四谷•三栄
バッグ◆水色 木立に女の子 テリア/RADLEY