世界遺産・醍醐寺(京都市伏見区)の塔頭(たっちゅう)・理性(りしょう)院で、東側の外壁(高さ約2・5メートル)に長さ約20メートルにわたって茶褐色の液体がかけられているのが見つかり、醍醐寺が22日、山科署に届けた。 同署はいたずらの可能性が高いとみて、建造物損壊容疑で捜査している。  同署の発表では、外壁は漆喰(しっくい)の塗り壁。液体はペットボトルなどの容器を使い、高さ1~1・5メートル付近に数回かけたとみられる。近くの住民が20日午前に発見。薬品や油の可能性は低く、22日に修復のための下見をした左官業の男性は「泥水ではないか」と話した。  醍醐寺は真言宗醍醐派の総本山で、874年に創建。五重塔など多くの国宝や重要文化財があり、寺全体が1994年に世界遺産に登録された。理性院の外壁は、終日通行できる参道に面している。