ロシアのメドベージェフ大統領が1日、北方領土の国後島を訪問したことについて、「ロシアに足元を見られた」など、民主党外交の危うさを改めて指摘する声が政府・民主党内からも出ている。 民主党政権では、鳩山前首相時代に懸案の米軍普天間飛行場移設問題で迷走し、日本外交の基軸である日米関係はぎくしゃくしたままだ。尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件でも、中国人船長を逮捕しながら、中国が反発すると処分保留で釈放するなどちぐはぐな対応を見せた。中国側が強気の姿勢を崩さないのも、日米関係の現状や、一連の民主党外交の稚拙さが影響しているとの指摘がある。 メドベージェフ大統領が9月に北京を訪問し、中国の胡錦濤国家主席と「第2次大戦終結65周年に関する共同声明」に署名した際、政府内では「尖閣問題と北方領土問題を連携させる狙いではないか」と懸念する声が出ていたが、こうした見方が的中した格好だ。 政府内では「日露の経済関係を考慮すれば、ロシアがさらに強硬に出ることはないだろう」との期待感もあるが、当面は「粘り強く日本の主張を訴え続けるしかない」のが実情だ。民主党政権は日米関係の再構築をはじめとする外交態勢の立て直しを迫られている。(政治部 穴井雄治)