安くするよ
前回に引き続き笠間の陶炎祭から
お送りします。
連れ「先生、この作品すごいですね!!」
作家「そうなんだ。これを作るのは、大変なんだよ」
連れ「へぇ~、そんなんですか!?」
作家「なんと言っても、これを作ると、あまりに神経を使うので
髪の毛が真っ白になるんですよ。」
連れ「そんなに気を使うんですか?」
作家「これは、もう作りたくない。窯のところにも失敗作が
一体あるがね。」
連れ「なるほど。ところで先生、これは幾らぐらいのものですか?」
作家「う~ん、これねぇ~。 もう3年くらい置いているが、
売れなくてねぇ。」
連れ「そうですか・・・ 面白いのにね。」
作家「どうですか、買いませんか? 一体50,000円だけど安くしますよ。」
連れ「安くったって、1体50,000円ですよね。
それが対で2体ありますよね。」
作家「30,000円でどう?」
連れ「2体でですか?」
一年分の収入
笠間の陶炎祭は、作家にとって客と直接話せる機会でもあると
同時に、1年分の収入の足しになる機会でもある。
しかし、ファーストフードが流行っている時代に
陶器を売るのは、なかなか容易ではない。
今は何とかなっているかもしれませんが、後10年も経てば、
ファーストフードの紙食器で育った子どもが、
陶器に興味を持つとは考えにくい。
そこで、作家は、このことを知っているか知らないのか
分からないが、何とか売りたいと思う。
そこで、客と作家の駆け引きが始まる。
この作家との駆け引きを楽しむのが笠間の陶炎祭の楽しみの
一つでもある。
行わないが、値が張るものは、駆け引きを楽しみながら
行うのが「粋」というものではないだろうか?
笠間の笠間の陶炎祭は、5月5日まで、
開催されています。
追伸:あまりの重さに普段はあり得ない、「車で会場入り、
陶器の搬出」もさせていただきました。
今年は、ちょっとおとなしめですが。



