イタリア北東部の州、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州は国境に面しています。北はオーストリア、東はスロベニアです。この州がイタリアに編入されたのは第一次世界大戦後です。昔から、イタリアとドイツとスロベニアの人と文化が合流してきた地域です。
領有権を巡る争いが繰り返されたこの地域には、多くの品種のぶどうが持ち込まれました。19世紀にハプスブルク家がこの地を支配した時代に、ピノ・グリ、ピノ・ブラン、シャルドネ、メルロー、ピノ・ネロ、など、フランス系品種の栽培が始まりました。フィロキセラによる害を受け、その後、ぶどう畑を再建するときに、フランス系品種の栽培が広がりました。一方で、フリウラーノ、ピコリット、スキオペッティーノなど、多くの土着品種が現在も栽培されています。
1960年半ばまで、この州で造られるワインは、平凡な品質で、現地で消費されるようなワインばかりでした。
フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州のワイン造りを変えるきっかけを作ったのは、マリオ・スキオペット(Mario Schiopetto)という人です。
イタリア語で「タヴェルナ」と呼ぶ大衆的なレストラン経営者の息子として生まれたマリオ・スキオペットは、フランスやドイツのワイン造りを見学してまわり、1965年に教会からぶどう畑を借りてワイン造りを始めました。ドイツのワイン造りを参考に、イタリアで最初にクリーンでフレッシュでフルーティな白ワインを造りました。
フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州には4つのDOCGがありますが、すべて白ワインのDOCGです。
