価格とクオリティを考慮したうえで、納得ができる泡を見つけることは容易ではない。特にシャンパーニュ以外は極めて困難である。相当数の泡を飲んできたが、シャンパーニュ以外でリピートする気になった泡はほとんどない。今や2000円ほどで購入できるシャンパーニュがたくさんある中で、高額なフランチャコルタやカヴァなどをなぜ購入するのかと問われると、いささか答えに窮するだろう。勘違いしないでほしいのはシャンパーニュが絶対というわけではない。3000円ほどで同価格帯のシャンパーニュを打ち負かしてしまうスプマンテやアメリカの泡があることや、1000円ほどであっと驚かされるカヴァがあることも知っている。だが、そんな泡と出会うことは滅多にない。いいワインが圧倒的に少ないのと同じように。最近は世界各国の泡を飲んでいたが、やはりいい出会いはなかった。高額を払ってまで飲んだフランチャコルタには尽く裏切られ、美味しいゼクトを発見したが6000円もするとなるとリピートには繋がらなかった。
そして今回は原点回帰を兼ねて、某レストランで開けたのがブルーノ・パイヤール 1995であった。たしか1995,1996は5年ほど前まで7000円程度で買えたのだが、最近では倍以上に価格が高騰している。価格が価格なだけに半信半疑であったが、グラスに注がれた瞬間に、おもわず身構えてしまった。
グラスから緊張感が伝わってくるゴージャスな黄金色。りんごにアプリコット、モカにアーモンド、オリエンタルスパイスなど、複雑なアロマが溢れでている。口に含めば黄金に輝く林檎の果実のように、旨味の塊が押し寄せ、おもわず笑みがこぼれてしまう。世界各国の泡を飲み続け意気阻喪したが、気分が一新したようである。
やはり自分はシャンパーニュが好きだと原点回帰した夜であった。
ブルーノ・パイヤール 1995 デゴルジュ後10年
参考価格:14,000円(※現在は2万円~3万円まで高騰 2022年12月追記)
個人評価:94点





































