人間には、いろんな夢や目標、願いがあると思います。

 

 

そのなかでも、男性の見果てぬ夢といえば、

やはり、

天下統一して後宮を手に入れて、

何千人もの美女に囲まれてエッチな暮らしを堪能する、

ということではないでしょうか。

 

 

中国大陸では歴史上、

いろんな王朝が興亡を繰り返してきました。

 

 

晴れて中国全土を統一して王朝をたてた暁には、

自分の後宮をつくって

そこに中国全土からあつめた美女を入れ、

皇帝となった自分はエッチな生活を堪能できる

ことになるのですね。

 

 

そんな夢のようなご褒美があるからこそ、

男性たちは死に物狂いの戦いに明け暮れていた、

とも言えそうです。

 

 

ハリウッド映画とか、日本の少年漫画とかでも

男性たちはよく戦いに明け暮れるのですが、

そこでは、戦いに勝利したときのご褒美が

なんともしょぼいんですよね。

 

 

みんなが笑ってごちそうを食べて宴会をするとか、

愛する1人の美女と結ばれるとか。

 

 

そんなんばっかりなんですよね。

 

 

決して、後宮をつくって何千人もの美女との

エッチな生活を堪能する、といったようなことが

戦いに勝ったご褒美として

描かれることはないんですよ。

 

 

そういう意味で、

ハリウッド映画とか、日本の少年漫画とかは

男性の本当の欲望には蓋(ふた)をしている、

と言ってもいいかもしれません。

 

 

まあ、ハリウッド映画とか日本の少年漫画とかは

男性も女性も、大人も子供もふくめて

みんなが楽しめる牧歌的なものである必要がありますので、

後宮でエッチな生活をおくるご褒美、

なんていう赤裸々な人間の欲望は

描きにくいのかもしれませんね。

 

 

でも実際には、

自分専用の後宮のようなものを建設して、

そこで思う存分エッチな悦びを堪能したい、

という見果てぬ夢を抱いている男性は

現代でも決して少なくはないだろう、

なんて思うんですよ。

 

 

でも。

 

 

もし自分の願いがなんでも叶ってしまうという

力とか地位とかを手に入れた場合に、

本当にそのような後宮をつくるのかどうかは、

慎重に検討したほうがいいかもしれません。

 

 

というのは、

人間には輪廻転生があるかもしれない、

と自分は考えているからなんですね。

 

 

なんのことかわからないと思いますので、

詳しく説明いたしましょう。

 

 

人間には前世、そのまた前世、そのまたまた前世、

というように、

どんな人でもいろんな人生をこれまで

繰り返してきたように自分は思っているんですよ。

 

 

そうすると、

そのそれまで積み重なってきたいろんな自分の人生のなかで、

自分がやったいいことも悪いことも、

自分自身のカルマの中に刻み込まれていく、

と思うんですね。

 

 

そして、

自分がなにか素晴らしいいいことをやったのなら

そのお返しがいずれは自分の人生にやってくる。

 

 

反対に、

自分が人を傷つけるような悪いことをやったのなら

その報いがやがて自分の人生にやってくる。

 

 

そのように、

長い輪廻転生、カルマのなかでは

長期的にみるといいことも悪いことも

バランスがとれるようになっているんじゃないか、なんて、

そんなふうに自分は考えているんですね。

 

 

そうすると、です。

 

 

その長い自分の輪廻転生のある時に、

自分専用の後宮をつくって何千人もの若い美女と

心ゆくまでエッチな体験を楽しむ、なんていう

ほかの人間がまず味わえないような

極楽、至高の体験を手に入れてしまうとどうなるか?

 

 

たぶん、なんですが、

長い輪廻転生、カルマのなかで

そのことのバランスをとろうとして、

こんどはその輪廻転生のべつの時に、

自分は、ほかの人間が味わうことがまずないような

とんでもない地獄の苦痛を味わうようなことになるのではないか。

 

 

そんなふうに自分は恐怖するわけなんですよ。

 

 

古代から中国大陸においては、

釜茹で(かまゆで)の刑とか、車裂き(くるまざき)の刑とか、

残虐な刑罰が考案され、実行されてきた

歴史があります。

 

 

後宮で何千人もの美女とめくるめくエッチな楽しみを味わう、

というのが快楽の極致だとすると、

いっぽうには、そういう釜茹での刑みたいなものが

苦痛の極致として存在するわけなんですね。

 

 

そのうちの快楽の極致を選択して入手した人間には、

長い輪廻転生の循環のなかでバランスをとるために

苦痛の極致をも押し付けられることになるのではないか。

 

 

そんなことをどうしても自分は警戒してしまうので、

たとえ自分の願いがなんでも叶って

後宮を建設できるような力を手に入れたとしても、

その権利を安易に行使してしまっていいのかどうか、

逡巡してしまうのですね。

 

 

じゃあ、自分の願いがなんでも叶うようになっても

後宮のようなめくるめく快楽は味わえないのか!

なんて、憤る男性諸氏も少なくないとは思うのですが、

自分が思うに、

輪廻転生の循環のなかで

他の人間がまず味わわないような苦痛の極致を

押し付けられることを回避するには、

他の人間がまず味わわないような快楽の極致を

手に入れることを避けるといいと思うんですよ。

 

 

おわかりですか?

 

 

快楽を手に入れてはいけない、と

言っているのではないのです。

 

 

手に入れる快楽が、

「他の人間がまず味わえない」というような

性質を持っていてはいけない、と言っているんですね。

 

 

たった1人の自分専用の後宮などを建設してしまうと、

その快楽を味わえるのは自分1人ということになり、

ほかの人間がまず味わえない快楽になるので、

いずれは自分の輪廻転生のなかで

ほかの人間がまず味わわない苦痛をも押し付けられる

危険性が生じてしまいます。

 

 

なので、

ほかの人間がまずその快楽を味わえない後宮のようなものではなく、

ほかの人間も仲良くその快楽を味わえるような施設をつくり、

自分自身はその施設の利用者の1人、ということになればいいのです!

 

 

たとえば、

2024年現在の日本でも

2時間6万円くらいで男性が楽しめる商業施設というのが存在しますが、

3時間30万円くらいで男性が楽しめる商業施設も建設するのです。

 

 

料金が高額なので、

そこで働くキャストに支払われる給料も高額になり、

採用面接の段階で優れた美貌を持った女性を厳選することが

できるかもしれません。

 

 

そういったお店の営業に関する法制度も緩和して、

そういった商業施設の入る建物も

新規にバンバン建設できるようにして、

夢のようなサービスを展開しやすくします。

 

 

そこで働いている女性スタッフは

高齢になってくると仕事を続けるのが難しくなってくるので、

彼女たちの老後のために年金制度を構築したり、

資産運用の専門的な相談を定期的に開催したりもします。

 

 

男性にとっては、3時間30万円という利用料金は

相場からすればかなりの高額になりますが、

お金持ちなら払えないこともなく、

利用者はそれなりに存在するでしょう。

 

 

利用者の男性がそれなりに存在するということは、

自分専用の後宮のように

快楽を手に入れるのは自分ただ1人、ということにはならず、

自分以外にもその快楽を手に入れる「共犯者」の男性が

複数存在するということになり、

つまりは、

その快楽を味わえる人間が自分以外にも存在するということになるので、

輪廻転生のなかで

ほかの人間がまず味わわないような苦痛を

自分に押し付けられる危険性も低減する、

というものなんです。