非婚化、という検索ワードでいろんなサイトを見ていくと、

内閣府男女共同参画局のこんなページがありました。

 

 

 

 

 

 

ページの内容を簡単に言ってしまうと、

結婚すると損するとか得するとか、そういった議論をすることで

非婚化を助長しているんじゃないだろうか?

とかいった趣旨のようですね。

 

 

 

考えてみると、これはあるかもしれません。

 

結婚にはいろんな側面がありますが、

とかく損得の面に目を向けると、往々にして

結婚したら自分は得するのか、それとも損するのか、

といった観点からばっかり結婚を見るようになってしまって、

得をしないなら結婚はやめておこう、とか、

損をするなら結婚はやめておこう、とかいった判断をする結果、

だんだんと結婚しないひとが増えてしまう、と。

 

 

 

それはたしかに一理あるとは思います。

 

 

 

でも、自分は思うのですが、

非婚化を助長しているほんとうの原因は、はたして、

結婚について損得を議論することなのでしょうか?

 

 

それとも、実際に結婚においては損得が存在するという、

その事実そのものなのでしょうか?

 

 

 

火のない所に煙は立たぬ、とも言いますが、

そもそもが結婚においては損得が存在するという事実があるからこそ、

結婚における損得の問題が意識され、

議論にもなるのだと思うんです。

 

 

 

結婚において損得を議論すること、つまり、結婚損得論こそが

非婚化の原因になっている、と主張するひとは、つまりは、

実際に存在する結婚における不公平や損得という問題には目をつぶって、

それに関する議論だけをやめろ、

とでも言うつもりなのでしょうか?

 

 

 

自分は、非婚化の流れを食い止めて、

ひとびとが再び結婚に対して前向きな気持ちを持てるようにするためには、

単に結婚に関する損得を論じるのをやめさせる、

というような小手先の対症療法をとるのではなく、

実際に存在する結婚における不公平や損得をなくしていったり、

是正したりすることこそが、

有効で必要な対策になるんじゃないかな、と思うんですね。

 

 

 

結婚というのは、男性と女性の合意にもとづいて成立します。

 

 

結婚において、男性のほうが損をする、という事実と認識があれば、

男性はだんだん結婚しなくなるでしょうし、

結婚において、女性のほうが損をする、という事実と認識があれば、

女性はだんだん結婚しなくなるでしょう。

 

 

 

だからこそ、損得や不公平の問題については、

男性の結婚における損も、女性の結婚における損も、

両方とも公平になくしていくことが必要になります。

 

 

 

男性に損をかぶせて女性が得をするような結婚制度を構築すれば、

女性はよろこんで結婚したがるかもしれませんが、

男性はだんだんと結婚を避けるようになるでしょう。

 

 

逆に、

女性に損をかぶせて男性が得をするような結婚制度を構築すれば、

男性はよろこんで結婚したがるかもしれませんが、

女性はだんだんと結婚を避けるようになるでしょう。

 

 

 

結婚というのは、どちらが不公平感を抱いても

成立しにくくなります。

 

 

 

だからこそ、損得とか不公平をなくしていくときには、

「公平に」なくしていくということが、強く求められるのですね。

 

 

 

非婚化進める結婚損得論で述べられているのは、

結婚において損得を意識したり論じたりすることが

非婚化を助長している、という問題意識でした。

 

 

しかし、

実際に存在する損得とか不公平とかの問題を改善することなしに、

ただ、それに関する議論だけを禁じるのでは、

それは事実を糊塗することにすぎず、

真の問題解決にはつながらないような気がします。

 

 

得をするほうは、そりゃよろこんで結婚したがるでしょうが、

損を押しつけられたほうは結婚に不満を持つようになり、

結果として、

日本からだんだんと結婚が減っていくことにもなるでしょう。

 

 

 

非婚化を食い止めるために真に必要なことは、何なのか。

 

 

 

しっかりと認識する必要がありそうです。