『台北歌手』12話、二二八事件の暗い夜 | 台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

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客家テレビの台湾ドラマ『台北歌手』。12話まで見ました。暗いです。暗黒の台湾です。

 

12話の劇中劇は吕赫若の最後の作品『冬夜』(中国語)。1947年の作品。光復の喜びはすでになく、日本植民政府への批判は主題から離れ、すでに今起きている悲劇への絶望感が色濃く漂う。

 

台湾人の彩鳳は外省人の男に体を奪われ無理やり結婚させられ、性病を感染され、挙句に離婚されて結婚支度金も奪われて、最後は・・・。

 

現実の舞台は1947年2月28日、二二八事件が発生。その後政府に本省人の待遇改善を求めて交渉しようと動き出す知識人たち。しかし彼らを待ち受けていたのは漆黒の闇。底なし沼の地獄。吕赫若が描いた彩鳳は台湾の姿そのものでした。

 

あと2話です。莫子儀の演技力がとにかく光っているドラマです。YouTubeで見られます。どなたか私とともに暗黒の世界へ!笑